タカラ~ムの本棚

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

2021-01-01から1年間の記事一覧

「同志少女よ、敵を撃て」逢坂冬馬/早川書房-少女は戦争という狂気の世界でスナイパーとして生き抜いていく

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「組織のネコという働き方 「組織のイヌ」に違和感がある人のための、成果を出し続けるヒント」仲山進也/翔泳社-“組織のトラ”にはなれなくても、“組織のネコ”として少し自由に働ければいいんじゃないか

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「残月記」小田雅久仁/双葉社-9年ぶりの新刊。月をめぐる3つのストーリーは鋭く胸に突き刺さり、果てしない余韻を残す。

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「失われた賃金を求めて」イ・ミンギョン/小山内園子、すんみ訳/タバブックス-“韓国”を“日本”に読み替えても何の違和感もないという悪しき現実

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「東京ゴースト・シティ」バリー・ユアグロー/柴田元幸訳/新潮社-オリンピックとコロナに翻弄される東京の町で作家が出会う人と幽霊たちとの奇妙なストーリー

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「100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集」福井県立図書館/講談社-利用者さんの覚え違いやうろ覚えのタイトル。あなたはいくつわかりますか?

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「カレーライフ」竹内真/集英社-5人のいとこたちが子どもの頃に交わした約束。王道の成長小説であり、読むとカレーが食べたくなる飯テロ小説

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「いぬなんてだいきらい」ジョアン・L・ノドセット作/クロスビー・ボンサル絵/いしいしんじ訳-“だいきらい”だけど“だいすき”!

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「時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか?国会議員に聞いてみた」和田靜香/左右社-なぜ私たちはこれほどに生きづらいのか。少しでも疑問に感じたら国会議員に聞いてみよう!

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「赤い魚の夫婦」ダアダルーペ・ネッテル/宇野和美訳/現代書館-魚、ゴキブリ、猫、菌類、そして蛇。生き物の存在が醸し出す不穏さや不気味さ、あるいはユーモア。メキシコの女性作家による珠玉の短編集。

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「芝木好子小説集 新しい日々」芝木好子/書肆汽水域-物語の中に巧妙に仕込まれた本質が表出したときにゾワッとした気持ちになる珠玉の短編集

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「“いのち”のすくいかた 捨てられた子犬、クウちゃんからのメッセージ」児玉小枝/集英社みらい文庫-“殺される命”を“救われる命”にするために私たちができることはなにかを考えるきっかけとなる本

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「カシタンカ」アントン・P・チェーホフ作、ナターリャ・デェミードヴァ絵/児島宏子訳/未知谷-読む人や読み方で解釈が分かれそうな作品。読みやすさの奥にある複雑な世界観

// リンク この若い赤毛の犬はダックスフントと野良犬の雑種で、キツネそっくりでした。 指物師のルイに飼われているキツネそっくりの雑種犬の名前は『カシタンカ』といいます。この物語は、ひょんなことから飼い主とはぐれてしまったカシタンカが見知らぬ男…

「犬は愛情を食べて生きている」山田あかね/光文社-24時間365日を動物に捧げる“奇跡の獣医”太田快作の動物愛

// リンク 「犬やネコのような伴侶動物は、寿命を長くしてほしいと思っていない。飼い主と一緒に幸せになりたいと思っている」 表紙カバーの折返しに書かれたこの言葉を著者は、太田快作の名言として紹介している。 太田快作とは誰か。多くの人が、「その人…

「死に山 世界一不気味な遭難事故〈ディアトロフ峠事件〉の真相」ドニー・アイカー/安原和見訳/河出書房新社-半世紀もの間、謎とされてきた遭難死事件。長く解明できなかった事件の真相に著者はたどり着けるのか?

// リンク 「あなたの国には、未解決の謎はひとつもないのですか」 1959年、旧ソ連のウラル山脈で起きた不可解な遭難事故。遭難した大学生トレッキンググループのリーダーだったイーゴリー・ディアトロフの名前から〈ディアトロフ峠〉と呼ばれるようになる場…

「ビア・マーグス-ビールに魅せられた修道士」ギュンター・テメス/森本智子、遠山明子訳/サウザンブックス-モルト工場で発見された古い手記に記されていたのは、ビールに魅せられた男の人生の物語だった

// リンク ビールといえばドイツ、ドイツといえばビールとは、日本人の多くが認識していると思います。 あとがきで訳者も書いているように、私たちの頭の中ではドイツとビールは切っても切り離せない関係がしっかりとできあがっている。 それゆえ、「ビア・…

「きらめく拍手の音」イギル・ボラ/矢澤浩子訳/リトルモア-『コーダ』はろう者と聴者をつなぐ存在。ろう者の両親を持つ著者だから書き得たろう者の世界

// リンク その光景に一瞬で魅了された私は、急いでビデオカメラの電源を入れた。頭上にカメラを高く上げると、前にいたろう者が振り向いて私を見た。彼はレンズに向かって手を振った。きらめく拍手だった。 イギル・ボラ「きらめく拍手の音」は、『コーダ』…

「天使のゲーム」カルロス・ルイス・サフォン/木村裕美訳/集英社文庫-作家として成功した青年の前に現れた謎の編集者。そこから青年の周囲で不可解な事件が起こり始める。「風の影」に続く『忘れられた本の墓場』シリーズ第2弾

// リンク 前作「風の影」(木村裕美訳、集英社文庫)に続く『忘れられた本の墓場』シリーズの第2弾となる作品。本作でも、「風の影」と同様に『忘れられた本の墓場』や『センペーレと息子書店』といった印象深かった場所が登場する。 本書の主人公は、ダビ…

「老ピノッキオ、ヴェネツィアに帰る」ロバート・クーヴァー/斎藤兆史、上岡伸雄訳/作品社-晴れて人間となり学問を極めたピノッキオ。老境を迎えて故郷に戻った彼が見舞われる散々なトラブル

// リンク 勇気を持ち正直で優しい子になって人形から人間になったピノッキオは、その後どのような人生を歩んだのか。ピノッキオのその後を描いた感動の続編! 本書は、そんな作品ではない。著者はロバート・クーヴァー。となれば一筋縄ではいかない曲者な作…

「前田建設ファンタジー営業部」前田建設工業株式会社/幻冬舎-マジンガーZの地下格納庫、実際に造れる? 総工費はいくらかかる? 実在の建設会社が真面目に考えます!

// リンク アニメに登場するロボットや巨大建造物を実際に造ることはできるのか? もし造ったら総工費はいくらくらいになるのか? アニメをみながらそんな興味を持ったことがあるという人は少なからずいるだろう。 本書「前田建設ファンタジー営業部」は、そ…

「6代目 日ペンの美子ちゃん」服部昇大/一迅社-マンガ誌の広告で誰もが目にしたことのあるあの「日ペンの美子ちゃん」が単行本に!?

// リンク 「日ペンの美子ちゃん」をご存知だろうか。私が小中高校生くらいのときにマンガ誌に掲載されていた広告マンガだ。日本ペン習字研究会(略して「日ペン」)のボールペン習字通信講座のイメージキャラクターである。昭和47年 タイトルに“6代目”とあ…

「ピノッキオの冒険」カルロ・コッローディ/大岡玲訳/光文社古典新訳文庫-子どものときに読んだ絵本やディズニーアニメでみた“ピノキオ”とは違う“ピノッキオ”を堪能する

// リンク “ピノキオ”といえば、絵本であったりディズニーのアニメ映画だったりでおなじみのキャラクターだ。ゼペットじいさんがつくったあやつり人形のピノキオが命を与えられ、コオロギのジミニー・クリケットがピノキオの良心として彼を見守り、ピノキオ…

「ミス・マープルの名推理 予告殺人」アガサ・クリスティー/羽田詩津子訳/早川書房(ハヤカワ・ジュニア・ミステリ)-“殺人をお知らせします” 地元紙の広告欄に掲載された殺人予告。そして事件は起きる。

// リンク 昨年(2020年)は、アガサ・クリスティーの作家デビュー100周年&生誕130周年記念イヤーとして、早川書房が一大キャンペーンを展開した。過去に『クリスティー文庫』として刊行されていた数ある作品の中から、6作品が新訳刊行された。(参考:2020…

「ジョージと秘密のメリッサ」アレックス・ジーノ/島村浩子訳/偕成社-ジョージは10歳の男の子、だけど心は女の子。シャーロットが与えてくれた勇気と希望

// リンク 身体の性と心の性が一致しない性的マイノリティーを“トランスジェンダー”といいます。 アレックス・ジーノ「ジョージと秘密のメリッサ」の主人公ジョージは男の子です。女の子が読む雑誌をこっそりと隠れて読んだりしています。雑誌の中でキラキラ…

「同伴避難 家族だから、ずっと一緒に・・・」児玉小枝/日本出版社-大きな災害にとき、あなたの地域では、大切な家族(ペット)と一緒に避難できますか?

// リンク 2021年1月31日(日)から2月14日(日)まで、私が『タカラ~ムの本棚』として棚を借りている千葉県松戸市八柱の『せんぱくBookbase』にある和室スペースをお借りして、「『老犬たちの涙』写真展」を開催している。このレビューをアップした2月7日(日)…

「あのころはフリードリヒがいた」ハンス・ペーター・リヒター/上田真而子訳/岩波少年文庫-同じ年同じアパートで生まれた“ぼく”とフリードリヒ。でも、フリードリヒはユダヤ人だった。

// リンク ナチスドイツによるユダヤ人迫害を描いた作品には、アンネ・フランク「アンネの日記」、ピーター・フランクル「夜と霧」など、フィクションからノンフィクションまで数え切れないほどに出版されている。 本書「あのころはフリードリヒがいた」も、…

「ブロード街の12日間」デボラ・ホプキンソン/千葉茂樹訳/あすなろ書房-1854年にイギリスのブロード街で起きた実話を元にした作品。『青い恐怖』に襲われたブロード街を救うためイール少年は奔走する。

// リンク 巻末の「著者の覚え書き」の冒頭「執筆のきっかけ」にこう記されている。 数年前、わたしはスティーブン・ジョンソン著の『The Ghost Map』と出会いました。スノウ博士と1854年(注:書籍記載は漢数字)に起こったブロード街でのコレラ大発生のこ…

「キャラメル色のわたし」シャロン・M・ドレイパー/横山和江訳/鈴木出版-繰り返し読むことでいろいろなことを気づかせてくれる作品

// リンク 2020年が“激動の年”であったと、後年に歴史的に語られるとすれば、その激動のひとつは“Black Lives Matter”(BLM)となるだろう。これまでも、黒人差別に対する抗議活動は活発に行われてきたが、2020年は、5月に起きた『ジョージ・フロイド事件』…