2021-01-01から1年間の記事一覧
リンク 第11回アガサ・クリスティー賞を受賞したデビュー作品。受賞が決まったことがTwitterで流れてから、選考委員をはじめ早川書房のアカウントやゲラ読みやプルーフ読みしたと思われる書店員さんや書評家さんたちから次々と絶賛のツイートが流れてくるよ…
リンク 会社という組織で働いているといろいろなタイプの人材がいる。私が接してきた人の多くは、会社が決めたことや上司の指示に従って、組織としての目標を果たすために忠実に働くタイプだったように思う。私も、どちらかというとそういうタイプの人材かも…
リンク 「本にだって雄と雌があります」(新潮社)でわれわれ本好きのハートをがっちりと鷲掴みにした小田雅久仁の待望の新刊が刊行されるという話がTwitter上で目につくようになってから、ずっと発売日を待ち焦がれていた。日本の小説で刊行前から気になっ…
リンク 韓国で、女性がもっと受け取れるはずだった賃金の金額を求めよ と、本書「はじめに」の冒頭に書かれているとおり、イ・ミンギョン「失われた賃金を求めて」は、韓国における男女間での賃金格差について、その要因となるさまざまな男女間の差別を記し…
リンク 2020年春、新型コロナウィルスの急激なパンデミックにより、世界中でロックダウンが行われた。バリー・ユアグローが暮らすニューヨークも厳しい措置がとられ、そのロックダウンに閉じ込められた部屋で彼は短い12の物語を書き続けた。それが、「ボッテ…
100万回死ぬには100回生きなきゃね リンク 『「100万回死んだねこ」ありますか?』『小説で、「おい桐島、お前部活やめるのか?」みたいなタイトルだったと思うんだけど…』『カフカの「ヘンタイ」を借りたいんですが』 『はじめに「覚え違いタイトル集」、始…
リンク 「カレーライフ」と「カレーライス」 カレーライスが好きだ。おそらく、ほとんどの人が好きな料理のトップ3にあげるに違いない。もちろん嫌いという人もいるだろう。ちなみに私の亡くなった父はカレーライスが嫌いで、カレーの日は父だけ別の料理を…
リンク いぬなんてだいきらい ジミーのお誕生日にジョーズおじさんからプレゼントが届きました。ムクムクした毛並みの犬です。犬は一目散にジミーに駆け寄ります。 「あっちいけよ、シッシッ、ぼくはいぬなんかだいきらいなんだ」 大きいのも小さいのも犬は…
リンク 政治に無関心でいられなくなった。いや、無関心でいてはいけないと思うようになったという方が正しいかもしれない。 きっかけはコロナだ。幸いにして私はコロナ禍でも比較的安定して仕事のある職業で、正社員として働けている。しかし、だからこそ世…
リンク 「短編集だし、1日1篇くらいのペースで読んでいこう」、そう考えていたのだが、気づいたら一気に読んでしまっていた。そのくらい面白い。 グアダルーペ・ネッテル「赤い魚の夫婦」は、表題作を含む5篇が収録された短編集。著者はメキシコの女性作家で…
リンク 横田創「落としもの」、多田尋子「体温」、太田靖久「ののの」と注目すべき作品を毎年出版している書肆汽水域が、今年刊行したのは芝木好子の短編集だった。 芝木好子は、1914年生まれで1941年下期の芥川賞(第14回)を「青果の市」で受賞した作家。1…
リンク 環境省が公開している統計資料「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」の最新データ(対象期間:2019年4月1日~2020年3月31日)によると、全国の動物愛護センターなどの行政施設に引き取られた犬猫の数は85,897匹(内訳は、犬:32,55…
リンク この若い赤毛の犬はダックスフントと野良犬の雑種で、キツネそっくりでした。 指物師のルイに飼われているキツネそっくりの雑種犬の名前は『カシタンカ』といいます。この物語は、ひょんなことから飼い主とはぐれてしまったカシタンカが見知らぬ男に…
リンク 「犬やネコのような伴侶動物は、寿命を長くしてほしいと思っていない。飼い主と一緒に幸せになりたいと思っている」 表紙カバーの折返しに書かれたこの言葉を著者は、太田快作の名言として紹介している。 太田快作とは誰か。多くの人が、「その人、誰…
リンク 「あなたの国には、未解決の謎はひとつもないのですか」 1959年、旧ソ連のウラル山脈で起きた不可解な遭難事故。遭難した大学生トレッキンググループのリーダーだったイーゴリー・ディアトロフの名前から〈ディアトロフ峠〉と呼ばれるようになる場所…
リンク ビールといえばドイツ、ドイツといえばビールとは、日本人の多くが認識していると思います。 あとがきで訳者も書いているように、私たちの頭の中ではドイツとビールは切っても切り離せない関係がしっかりとできあがっている。 それゆえ、「ビア・マー…
リンク その光景に一瞬で魅了された私は、急いでビデオカメラの電源を入れた。頭上にカメラを高く上げると、前にいたろう者が振り向いて私を見た。彼はレンズに向かって手を振った。きらめく拍手だった。 イギル・ボラ「きらめく拍手の音」は、『コーダ』(C…
リンク 前作「風の影」(木村裕美訳、集英社文庫)に続く『忘れられた本の墓場』シリーズの第2弾となる作品。本作でも、「風の影」と同様に『忘れられた本の墓場』や『センペーレと息子書店』といった印象深かった場所が登場する。 本書の主人公は、ダビッド…
リンク 勇気を持ち正直で優しい子になって人形から人間になったピノッキオは、その後どのような人生を歩んだのか。ピノッキオのその後を描いた感動の続編! 本書は、そんな作品ではない。著者はロバート・クーヴァー。となれば一筋縄ではいかない曲者な作品…
リンク アニメに登場するロボットや巨大建造物を実際に造ることはできるのか? もし造ったら総工費はいくらくらいになるのか? アニメをみながらそんな興味を持ったことがあるという人は少なからずいるだろう。 本書「前田建設ファンタジー営業部」は、そん…
リンク 「日ペンの美子ちゃん」をご存知だろうか。私が小中高校生くらいのときにマンガ誌に掲載されていた広告マンガだ。日本ペン習字研究会(略して「日ペン」)のボールペン習字通信講座のイメージキャラクターである。昭和47年 タイトルに“6代目”とあるよ…
リンク “ピノキオ”といえば、絵本であったりディズニーのアニメ映画だったりでおなじみのキャラクターだ。ゼペットじいさんがつくったあやつり人形のピノキオが命を与えられ、コオロギのジミニー・クリケットがピノキオの良心として彼を見守り、ピノキオは「…
リンク 昨年(2020年)は、アガサ・クリスティーの作家デビュー100周年&生誕130周年記念イヤーとして、早川書房が一大キャンペーンを展開した。過去に『クリスティー文庫』として刊行されていた数ある作品の中から、6作品が新訳刊行された。(参考:2020年…
リンク 身体の性と心の性が一致しない性的マイノリティーを“トランスジェンダー”といいます。 アレックス・ジーノ「ジョージと秘密のメリッサ」の主人公ジョージは男の子です。女の子が読む雑誌をこっそりと隠れて読んだりしています。雑誌の中でキラキラと…
リンク 2021年1月31日(日)から2月14日(日)まで、私が『タカラ~ムの本棚』として棚を借りている千葉県松戸市八柱の『せんぱくBookbase』にある和室スペースをお借りして、「『老犬たちの涙』写真展」を開催している。このレビューをアップした2月7日(日)は、…
リンク ナチスドイツによるユダヤ人迫害を描いた作品には、アンネ・フランク「アンネの日記」、ピーター・フランクル「夜と霧」など、フィクションからノンフィクションまで数え切れないほどに出版されている。 本書「あのころはフリードリヒがいた」も、ナ…
リンク 巻末の「著者の覚え書き」の冒頭「執筆のきっかけ」にこう記されている。 数年前、わたしはスティーブン・ジョンソン著の『The Ghost Map』と出会いました。スノウ博士と1854年(注:書籍記載は漢数字)に起こったブロード街でのコレラ大発生のことを…
リンク 2020年が“激動の年”であったと、後年に歴史的に語られるとすれば、その激動のひとつは“Black Lives Matter”(BLM)となるだろう。これまでも、黒人差別に対する抗議活動は活発に行われてきたが、2020年は、5月に起きた『ジョージ・フロイド事件』をき…

