タカラ~ムの本棚

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「恋する少年十字軍」早助よう子/河出書房新社-自然な唐突感と多彩な世界観。それが早助作品の魅力です。

// リンク 昨年(2019年)「ジョン」(私家版)で名だたる作家、翻訳家、書店員、読者から熱烈歓迎された早助よう子さんの新刊が9月に河出書房新社から刊行された。それが本書「恋する少年十字軍」である。 本書には、表題作を含め7篇の短編とあとがき「中…

「フランクを始末するには」アントニー・マン/玉木亨訳/創元推理文庫-赤ん坊とバディを組む刑事。買い物リストだけで描かれる恐怖。奇抜なユーモアで描かれる12篇の短編ミステリー

// リンク 部屋を片付けていて発掘された本を読んでみた。アントニー・マン/玉木亨訳の「フランクを始末するには」(創元推理文庫)だ。奥付には『2012年4月27日 初版』とあるので、8年半くらい前に出た本である。 巻末の野崎六助氏の解説によれば、著者の…

「風の影」カルロス・ルイス・サフォン/木村裕美訳/集英社文庫-『忘れられた本の墓場』でダニエルが見つけた一冊の本。その謎を追う中でわかってくる不可解な事実と許されざる愛の行方はいかに?

// リンク // リンク // リンク 『忘れられた本の墓場』、ある作家の本を探し焼き尽くそうとする謎の人物、そして時を経て重なるふたつの愛。カルロス・ルイス・サフォン「風の影」には、本を愛するものを虜にする極上のエンターテインメントがこれでもかと…