タカラ~ムの本棚

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

エヴァ・イボットソン/三辺律子訳「おいでフレック、ぼくのところに」(偕成社)-ずっと犬が欲しかったハルのところにやってきたフレック。ずっと一緒のはずだったのに...

// リンク 子どもの頃から犬を飼っています。今の犬が4匹目です。17歳のおばあちゃん犬ですが、衰え知らずで元気いっぱい。もりもり食べてグーグー寝る幸せな日々を過ごしています。 エヴァ・イボットソン「おいでフレック、ぼくのところに」は、犬と一緒に…

クリス・ダレーシー/三辺律子訳「龍のすむ家」(竹書房)-条件は、子どもとネコと龍が好きな方。デービットが暮らすことになった下宿には、女主人と子どもとネコ、そして陶器の龍が住んでいた。

www.e-hon.ne.jp Amazonで購入の場合はこちら 龍のすむ家 (竹書房文庫) 楽天ブックスで購入の場合はこちら 龍のすむ家 (竹書房文庫) [ クリス・ダレーシー ] 下宿人募集中家賃40ポンド一軒家のすてきな部屋 食事、選択付き清潔で、きれい好きな、静かな…

ピョン・ヘヨン/きむふな訳「アオイガーデン」(クオン)-人智の及ばない恐怖と日常のそばにある恐怖。大きな恐怖を乗り切っても安心できない。

www.e-hon.ne.jp 巻頭に収録されている短編「貯水池」から読み始めた。 女子学生の服が貯水池の裏の森で見つかるところから話は始まる。最近、長い失踪のあと死体で発見されるケースが頻発しているのだ。失踪したまま見つからない人もいる。女子学生も、死体…

パヴェル・ブリッチ/阿部賢一訳「夜な夜な天使は舞い降りる」(東宣出版)-夜な夜なくりひろげられる守護天使たちのオフ会に、あなたも参加してみませんか?

www.e-hon.ne.jp 昨年(2018年)11月に開催された『第3回はじめての海外文学スペシャル』イベントに、パヴェル・ブリッチ「夜な夜な天使は舞い降りる」の翻訳者である阿部賢一先生が登壇された。ご自身の推薦で、本書が『はじめての海外文学vol.4』に選書さ…

リーヴ・ストロームクロヴィスト/相川千尋訳「禁断の果実-女性の身体と性のタブー」(花伝社)-女性の身体について堂々と語れない環境をつくっているのは、私も含めたアホな男たちなんだよね。

www.e-hon.ne.jp 「女性器に興味はありますか?」と問われたならば、「興味はあります」と答えるだろう。だけど、「女性器について何を知っていますか?」と問われたならば、「詳しいことは何も知らないです」としか答えようがない。 なぜ、私たちは女性器に…

チェ・ウニョン/牧野美加・橋本麻矢・小林由紀訳、吉川凪監修「ショウコの微笑」(クオン)ー人と人とのつながり。そこから生まれる物語の奥深さ。

ショウコの微笑 (新しい韓国の文学) 作者: チェウニョン,吉川凪,牧野美加,横本麻矢,小林由紀 出版社/メーカー: クオン 発売日: 2018/12/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 何気なく読み始めて、すぐに「これはスゴイ」と思った。 チェ・ウニョ…

ジュリー・オオツカ/小竹由美子訳「あのころ、天皇は神だった」(フィルムアート)-日米開戦、日系人強制収容、そして終戦と解放。戦争によって分断された人と人とのつながりと奪われた人間としての尊厳。

あのころ、天皇は神だった 作者: ジュリー・オオツカ,小竹由美子 出版社/メーカー: フィルムアート社 発売日: 2018/09/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る ある日、突然にあらわれた告知。掲示板、木の幹、バス停のベンチ、その他あらゆ…