直木賞
i(アイ) 作者: 西加奈子 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 2016/11/30 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (6件) を見る 西加奈子の作品を読んで思うのは、西さんの中では“アイデンティティ”というのが大事なテーマになっているのだろう、ということだ…
書店に行って、「さて、何か面白そうな本はないだろうか」と探すときに参考とする情報で、「○○賞受賞作!」とか「△△賞最終候補入り!」という帯の惹句で作品を選ぶことがある。日本でいえば芥川賞や直木賞が興味を引くし、海外文学ならばノーベル賞やブッカ…
真実の10メートル手前 作者: 米澤穂信 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2015/12/21 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (2件) を見る 真実の10メートル手前 作者: 米澤穂信 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2015/12/21 メディア: 単行本 こ…
世の中は、人と人との関係で成り立っている。 夫婦関係、友人関係、親戚関係、等々。人間というのはいつも誰かと関係を有し、その関係の中で生きている。 つまをめとらば 作者: 青山文平 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2015/07/08 メディア: 単行本 こ…
原りょう(【りょう】は、寮のうかんむりを外した字)は、実に寡黙な作家である。 1988年に「そして夜は甦る」で鮮烈なデビューを果たし、1989年には、第2作にあたる「私が殺した少女」で第102回直木賞を受賞して順風満帆な作家生活を歩みだした。しかし、そ…
私には、絵心もなければ美術史にも疎いので、伊藤若冲なる絵師についての知識はまったくない。今年は、若冲の生誕三百年として、若冲と同い年の与謝蕪村と合わせた展覧会も開催されていたそうだが、それもレビューを書くためにネットを検索していて知った。 …
いよいよ今週の木曜7月16日に、第153回芥川賞、直木賞の選考会が行われますね。巷の話題は、やはりピースの又吉直樹が「火花」で芥川賞を受賞できるのか? ってことなんでしょうね。 第153回 芥川賞・直木賞発表&受賞者記者会見 生放送live.nicovideo.jp さ…
台湾と中国の間には、根深い国家間の対立が存在する。いや、“国家間”という言い振りは間違っているのだろう。なぜなら、中国は台湾を独立国家として認めてはいないし、国際社会においても台湾を独立した主権国家として正式に認めている国は22ヶ国しかなく、…
つくづくと女性とは怖いものであるな、と思うのである。それは、柚木麻子が描き出す、女性の痛々しいところ、弱々しいところが、読んでいて実に深く胸を抉り出し、なおかつその抉った傷口に塩をすりこむように、容赦なく迫ってくるからなんだろうと思うので…
いつも、当たり前のようにそこにあるもの。 近すぎるから、かえって目に見えないもの。 失ってはじめて気づくもの。 永い言い訳 作者: 西川美和 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2015/02/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (10件) を見る 永い言…