タカラ~ムの本棚

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

イヤミス

ピエール・ルメートル「悲しみのイレーヌ」(文春文庫)-戦慄の猟奇連続殺人の残酷さが、ラストに待ち受ける衝撃を助長させる。はっきりいって、かなりのイヤミス

2014年の翻訳ミステリーは、1冊の本が話題と評価を独占した。ピエール・ルメートル「その女アレックス」である。 「その女アレックス」は、パリ警視庁犯罪捜査部の警部であるカミーユ・ヴェルーヴェンが活躍する作品だが、そのカミーユ・ヴェルーヴェン警部…

なぜ?、なぜ?、なぜ?の繰り返し。刑の執行を待ち望む女死刑囚の心理とは?−早見和真「イノセント・デイズ」

ミステリ小説というのは、読者の興味をいかに惹きつけるかが作品の良し悪しとなるように思う。ページをめくって物語の書き出しの一文を読み始めてから、ラストの1行を読み終えるまでの間、読者を飽きさせず、常に先の展開が気になって途中で本を置くことが…