2016-04-01から1ヶ月間の記事一覧
さる4月24日(日)に、第二回日本翻訳大賞の授賞式が日比谷図書文化館コンベンションホールにて開催された。第一回に続き、今回も参加してたので、当日の模様をレポートする。
「パトラッシュ、疲れたろう。ぼくも疲れたんだ。なんだか、とても眠いんだ」 誰がネロとパトラッシュを殺すのか――日本人が知らないフランダースの犬 作者: ディディエ・ヴォルカールト,アン・ヴァン・ディーンデレン,塩崎香織 出版社/メーカー: 岩波書店 発…
サブタイトルにあるように、本書には4つの愛情物語が収められているが、そのすべてがあきらかに歪んでいる。 邪眼: うまくいかない愛をめぐる4つの中篇 作者: ジョイス・キャロルオーツ,Joyce Carol Oates,栩木玲子 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2…
年末の恒例となった「このミステリーがすごい!」がスタートしたのは1988年で、その第1回めの海外ミステリー第1位になったのが、トレヴェニアン「夢果つる街」だった。それから約30年、トレヴェニアンの遺作となった自伝的小説が本書「パールストリートのク…
1月中頃のこと。フォローしている作家で翻訳家の西崎憲さんのツイートで、西崎さんが新しく文学ムックを立ち上げることを知った。それが、本書「たべるのがおそい」である。 文学ムック たべるのがおそい vol.1 作者: 穂村弘,今村夏子,ケリールース,円城塔,…
コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズは、主役のシャーロック・ホームズの魅力的なキャラクター像が秀逸なのだが、同時に脇役たちにも魅力的なキャラクターが溢れている。 ホームズ連盟の冒険 作者: 北原尚彦 出版社/メーカー: 祥伝社 発売日…
ハ~イ!久しぶり、ラムですよ!太宰先生の「畜犬談~伊馬鵜平君に与える」のレビュー以来の登場です! s-taka130922.hatenablog.com
4月なので完全に時期外れだが、フェルディナント・フォン・シーラッハ「カールの降誕祭」はクリスマスの本である。 カールの降誕祭(クリスマス) 作者: フェルディナント・フォン・シーラッハ 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2015/11/12 メディア: Ki…
3.11以後、様々な震災文学が出版された。直接的に震災と震災以後を扱った作品もあれば、震災には直接的に触れずに、だけど登場人物たちの心の奥底に震災の影が見え隠れするような作品もある。 やがて海へと届く 作者: 彩瀬まる 出版社/メーカー: 講談社 発売…
読み進むにつれて、ドンドンと物語の世界に引き込まれていく。そういう小説に巡りあえると嬉しくなる。中脇初枝「世界の果てのこどもたち」は、読んでいて物語の世界に惹き込まれる作品だ。 世界の果てのこどもたち 作者: 中脇初枝 出版社/メーカー: 講談社 …
日本即席食品工業協会の推計によると、日本では年間におよそ54億食の即席めん(インスタントラーメン)が生産されている(2014年)。国民ひとりあたりの年間に40食以上の即席めんを食べていることになるらしい。 www.instantramen.or.jp 即席めんを生まれて…
日本初のテープレコーダー、日本初のトランジスタラジオ、トリニトロンテレビ、ウォークマン、ベータマックス、などなど。 ソニーをダメにした「普通」という病 作者: 横田宏信 出版社/メーカー: 出る杭の杜 発売日: 2016/02/04 メディア: Kindle版 この商品…
2月に日比谷のみゆき座で「キャロル」を観たときに、「リリーのすべて」の予告編をみた。 映画『リリーのすべて』予告編