ガタガタ書評ブログ

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今回は映画の話-実写版「ルパン三世 念力珍作戦」

今年、実写版の「ルパン三世」が劇場公開された。

小栗旬がルパンを演じ、黒木メイサ峰不二子玉山鉄二次元大介綾野剛石川五エ門浅野忠信の銭形警部と配役陣も豪華。監督は、アクション映画に定評がある北村龍平で、本作でもアクションシーンが見どころとなっている。

さて、この“実写版”の「ルパン三世」だが、小栗版が初の実写化なのかというと、そうではない。ちょうど40年前、1974年にも実写版のルパン三世が製作・公開されている。それが、「ルパン三世念力珍作戦」だ。なお、タイトルは「念力珍作戦」とあるが、念力は出てこないし作戦らしい作戦もない。“珍”の要素はあるけどね。

 74年版のルパン役は目黒祐樹。「誰?」と思った方、近衛十四郎の息子さんですよ。余計わかりにくいか。松方弘樹の弟さんです。峰不二子役は江崎英子、次元大介役には田中邦衛、銭形警部役は伊東四朗という配役陣。なお、石川五エ門は登場しない。

この「ルパン三世念力珍作戦」がどういう作品かというと、刑務所に護送される途中の峰不二子に一目惚れしちゃったルパンが、不二子を刑務所から脱獄させ、その後不二子の頼みで宝石泥棒を企てる。一方、次元はルパンを探しており、ようやく彼と出会うことができ、宝石泥棒に協力する。首尾よく宝石の奪取には成功したものの、お約束のようにお宝に不二子に独り占めされたルパンと次元。しかもルパンは、警察だけでなく殺し屋にも狙われるようになる。

その殺し屋を雇ったマカ・ローニ一家は、大変なお宝である遮光器土偶の強奪を企てようとしているのだが、それを横取りしようと探っていた不二子が捕まってしまい、惚れた弱みでルパンは彼女の救出に向かう。ルパン一味、マカ・ローニ一家、そして警察を巻き込んだドタバタが繰り広げられた結果、ルパンたちは土偶を奪ってヘリで逃走するが、故障で不時着。着いた先が土偶の護送先の研究所であったため、結局盗みは失敗に終わる。

とにかく終始おふざけモードが全開。目黒ルパンはすぐに裸になるし、完全にB級コメディ映画である。2014年版ルパンがスマートでスタイリッシュな作品なのに対して、74年版は泥臭くて粘着質なタイプの作品と言えよう。ただ、両作品とも原作とはかけ離れた作品になっていることは間違いない。というか、原作の世界観のままで実写化するのは難しいだろうけどね。

過去に実写版のルパン三世が製作されていたことはなんとなく知っていたし、出演者に田中邦衛がいることも知っていた。内容をまったく知らない状態で「実写版ルパン三世田中邦衛が出演していた」と知った時は、絶対に田中邦衛がルパン役と思ったのだが、まさか次元とは予想外。でも、実際に観てみたら、田中邦衛次元大介も、作品の性質上演技過剰で暑苦しい感じはあるけれど、気障ったらしいキャラクターとか結構はまっていて悪くなかった。田中邦衛というと、「北の国から」の五郎のイメージが強過ぎて、あの口調で次元がしゃべるところを想像してしまうのだが、当然そのような演技にはなっていません。

74年版ルパンのように笑いを前面にした作品が好きか、2014年版ルパンのようにスタイリッシュな作品が好きか、それは観る人の好みなのだけれど、それぞれに違う面があるので、比較のために両方観てみるのも良いかもしれない。