その日、いつものように仕事のかたわらにツイッターのタイムラインをながめていました。いえいえ、さぼってなんていませんよ。ちょっとした息抜きです。
しばらくいろいろな方のツイートをながめていたら、とあるツイートに目が止まりました。そこには写真付きである絵本の紹介が書かれていました。絵本のタイトルは「3びきのかわいいオオカミ」とありました。
「ん?『3びきのこぶた』じゃなくて『3びきのオオカミ』?」
なんとなくおもしろそうな作品の予感がしました。そこでさっそく地元の図書館に蔵書がないか検索してみたところ、ありました。すぐに予約しました。すぐに借りることができました。
さて、この作品のレビューに入る前に「3びきのこぶた」のお話をおさらいしてみましょう。とても有名で、ほとんどの人がこどものころに読んだことがあると思いますし、今でも現役でこどもたちに読み聞かせされている作品だと思います。
3びきのこぶたは、それぞれにわらの家、木の家、れんがの家を作ります。そこにオオカミがやってきて、まずわらの家を吹き飛ばしてしまいます。次にオオカミは、木の家に体当りして破壊します。さいごに、オオカミはれんがの家も壊そうとしますが、ぎゃくにこらしめられ、さんびきのこぶたはれんがの家で仲良く暮らしました。
ざっくりいうとこういう話です。
では、こちらの「3びきのかわいいオオカミ」はどういうお話なのでしょうか。
3びきのオオカミは、おかあさんの「広い世界に出ていきなさい。悪いおおブタには気をつけるのよ」という言葉にしたがって、3びきで家を作ることにします。最初につくったのはれんがの家です。すると、悪いおおブタがオオカミたちの家にやってきます。「なかに入れろ」と騒ぐおおブタは、ハンマーを振り回してれんがの家を破壊します。逃げ出したオオカミは、次にコンクリートで家をつくりますが、これもでんきドリルを持ち出したおおブタによって破壊されてしまいます。どうにか逃げ出したオオカミは、今度は鉄骨と鉄板で家をつくります。これならもう壊されることはないだろうと安心していましたが、そこは悪いおおブタです。なんとダイナマイトをオオカミの家を爆破するのです。
「3びきのこぶた」と比べるとなんとスケールの大きい話です。というか、悪いおおブタの悪さ加減がハンパないですね。
さて、鉄の家すら破壊されたオオカミたち、さいごは発想をガラッと変えて家をつくります。なにをつかって家をつくったのか。そして、オオカミと悪いおおブタの物語はどのような結末を迎えるのか。それはここでは書かないことにします。