子どもはいつでも好奇心に溢れているものだ。
「どうして○○なの?」
「なんで□□しなきゃいけないの?」
無邪気だ、無垢だ、と微笑ましく思う反面、答えに窮する質問を投げかけられて困惑することもあるだろう。
クッツェー「イエスの幼子時代」に登場するダビードも、そんな“なぜなぜ少年”だ。だけど、この物語では、ただのわがままボーイではない。なぜなら彼は“イエス”なのだ。
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2016年に読んだ本の中でエドワード・ケアリー「堆塵館」はかなりお気に入りの作品だ。予定では、2017年5月に「アイアマンガーⅢ部作」の第2巻「穢れの町」が刊行されるとのことで、非常に楽しみである。とはいえ、あと5ヶ月ほどあるので、その間にエドワード・ケアリーの過去作を読んでおこうと思い立った。そこで今回手にとったのが、「堆塵館」の前作にあたる「アルヴァとイルヴァ」である。
※以下レビュー中にネタバレになっている記述がありますので、未読の方はご注意ください※
続きを読む《お知らせ》書評サイト「本が好き!」で、「古今東西、名探偵を読もう!」という掲示板企画を立ち上げています。名探偵が好きなみなさんのご参加お待ちしています!
「古今東西、名探偵を読もう!」企画。これまでは、シャーロック・ホームズ・シリーズの長編を2作品(「緋色の研究」、「四人の署名」)読んできたが、ここで日本の名探偵に目を向けてみることにしました。
江戸川乱歩「D坂の殺人事件」です。登場するのは、もちろん明智小五郎であります。
なお、以下レビューには本作品の結末についても書いていますので、「D坂の殺人事件」を未読という方はご注意ください。
続きを読む四人の署名 【新訳版】 シャーロック・ホームズ・シリーズ (創元推理文庫)
《お知らせ》書評サイト「本が好き!」で、「古今東西、名探偵を読もう!」という掲示板企画を立ち上げています。名探偵が好きなみなさんのご参加お待ちしています!
ホームズ初登場作品「緋色の研究」刊行から130周年を記念して、勝手にホームズ作品を読み返しています。まずは長編4作を順次読んでいこうということで、今回は「四人の署名」です。
続きを読むチママンダ・ンゴズィ・アディーチェという作家を知ったのは、2015年に開催された東京国際ブックフェアのイベントで作家の西加奈子さんが紹介していたからだった。
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