タカラ~ムの本棚

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【書評】ドナ・タート「ゴールドフィンチ(1)」(河出書房新社)-爆弾テロで母親を失った少年は、1枚の絵とともに波乱万丈の運命を生きる。大長編小説の幕開けとなる1冊

ゴールドフィンチ1

ゴールドフィンチ1

 
ゴールドフィンチ 1

ゴールドフィンチ 1

 

表紙を開くと1枚の絵が眼に飛び込んでくる。カレル・ファブリティウス『ごしきひわ』(The Goldfinch,1654)と記されている。この物語の鍵となる重要な絵だ。

ドナ・タート「ゴールドフィンチ」は、2014年度ピュリッツァー賞を受賞した大長編小説である。35カ国で翻訳出版され、世界中で300万部を超えるベストセラーとなっているとのこと。日本語版は全4巻で、本書はその第1巻にあたる。

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