タカラ~ムの本棚

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

ライマン・フランク・ボーム/宮坂宏美訳「完訳オズの魔法使い」(復刊ドットコム)-よく知っている物語ですが、本ははじめて読みました

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オズの魔法使い」は、映像作品では観たことがあっても本を読んだことがありませんでした。今回、『はじめての海外文学vol.4』で訳者でもある宮坂宏美さんが推薦したので読んでみました。

カンザス州で、お百姓のヘンリーおじさん、奥さんのエムおばさんと一緒に暮らしているドロシーが主人公です。

ある日、ドロシーは、大きなたつまきによって小犬のトトと一緒に見知らぬ場所に家ごと吹き飛ばされてしまいます。そこは、とても美しい景色の場所でした。

この美しい場所の名前は『オズ』といいます。ドロシーは、カンザスへ戻るためにオズの国の中心にあるエメラルドの都へ向かいます。そこに住むという大魔法使いのオズさまに会って、カンザスに帰るための手助けをしてもらうのです。

エメラルドの都に向かうドロシーは、その途中で旅の仲間と出会います。

トウモロコシ畑では、かかしと出会いました。かかしは、エメラルドの都でオズさまに会ったら脳みそをもらうと言います。

森のなかでは、錆びついて動けなくなっていたブリキのきこりを助けます。ブリキのきこりは、オズさまに心臓をもらいたいと言います。

さらに森をすすむドロシーたちは、ライオンと出会います。ライオンは、その見た目や大きな吠え声に似合わぬおくびょうものでした。ライオンは、オズさまに会ったら勇気をもらいたいと言います。

こうしてドロシーは、かかしとブリキの木こりとライオン、そして小犬のトトと一緒にエメラルドの都を目指します。そして、オズさまと会うことになるのですが...

復刊ドットコムから刊行された「完訳オズの魔法使い」は、全15巻におよぶ「オズシリーズ」の第1巻になります。私は、「オズの魔法使い」がシリーズになっていることを知りませんでした。他のシリーズ作品はどんな物語なのでしょう。気になります。

完訳版のオズシリーズは、本書の宮坂宏美さんをはじめ、ないとうふみこさん、田中亜希子さんが翻訳を担当されています。全15巻を2年間で翻訳刊行したそうで、相当に大変な仕事だったのだろうと思います。

エメラルドの都でオズさまと出会ったドロシーたちは、そこである事実を知ります。彼女たちの冒険は、オズさまと出会っただけでは終わらず、さらにオズの国を旅することになります。はたして、彼女たちはそれぞれの希望を叶えることができるのでしょうか。

映画化されたり、ミュージカルになったりと長く愛され続けている不朽の名作です。ほとんどの人は、そういう作品を通じて「オズの魔法使い」を知っていても、私のように小説として読んだことはないかもしれません。この機会に、物語としての「オズの魔法使い」を読んでみるのもいいかもしれません。