タカラ~ムの本棚

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

2016-02-07から1日間の記事一覧

【書評】中島さなえ「わるいうさぎ」(双葉社)−実験施設を逃げ出した《わるいうさぎ》と彼が出会う動物たちのちょっとダークなお話

中島さなえの小説を読むのは久しぶりだった。 わるいうさぎ 作者: 中島さなえ 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2015/08/19 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る わるいうさぎ 作者: 中島さなえ 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2015/10/09 メディ…

【書評】オルダス・ハクスリー「すばらしい新世界」(光文社古典新訳文庫)-大量生産・大量消費・フリーセックス。発展の先に待ち受けるディストピア

『すばらしい新世界』の基本的なテーマとなっているのは故人と社会の軋轢で、そこに大量生産・大量消費を中心とする社会の興隆と優生学の不気味な発達を背景に、科学と政治が結びついた場合の危険性、特に官僚組織がそこに関わった場合の危険性が描かれてい…