ガタガタ書評ブログ

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

アーサー・コナン・ドイル/深町眞理子訳「シャーロック・ホームズの冒険」(東京創元社)-探偵小説のバイブル的作品集。誰もが知ってるに違いないあの作品やこの作品を改めて読み直してみる楽しさ

 

【お知らせ】2017年1月から半年間にわたって書評コミュニティサイト「本が好き!」で開催してきた掲示板企画「古今東西、名探偵を読もう!」は、2017年6月30日をもって終了となります。7月1日以降、書き込みができませんが掲示板のログを閲覧することは可能なので、興味がありましたらアクセスをお願いします。

さて、前回第4長編「恐怖の谷」のレビューをアップしたのが3月上旬のこと。続いていよいよ短編集を読もう!と意気込んではいたのだが、気づけば6月も後半となり、4ヶ月弱が過ぎてしまった。主催している名探偵掲示板も投稿数が減ってきていて、このまま惰性で続けても盛り上がりに欠けそうなので6月末で終了させることとし、それまでに1冊だけシャーロック・ホームズ短編集を読もうと選んだのが第1短編集の「シャーロック・ホームズの冒険」である。

 

シャーロック・ホームズの冒険」には、タイトルを見れば「あの作品!」と誰もがピンとくる作品が12編収録されている。

ボヘミアの醜聞
赤毛組合
花婿の正体
ボスコム谷の惨劇
五つのオレンジの種
くちびるのねじれた男
青い柘榴石
まだらの紐
技師の親指
独身の貴族
緑柱石の宝冠
ぶなの木屋敷の怪 ※ぶな:木偏に無

タイトルを見ただけで、すでにストーリーが浮かんでいる作品ばかり。

ボヘミアの醜聞」では、アイリーン・アドラー嬢に対するホームズのほのかな愛情が、「ホームズでも恋をするのか」という彼の人間らしさへの驚きがある。

「くちびるのねじれた男」では、冒頭の阿片窟に潜入しているホームズの変装ぶりにワクワクし、ラストの謎解きのクライマックスが楽しい。

赤毛組合」、「まだらの紐」の2作品は、ホームズ作品の中ではもっとも有名な方に分類される作品だと思う。『赤毛組合』という架空の団体に関する相談から、稀代の悪党が仕掛けた大胆不敵な犯罪をシャーロック・ホームズが看破する「赤毛組合」も、被害者が『まだらの紐』と呼ぶ意外な凶器によって引き起こされた殺人事件が描かれる「まだらの紐」も改めて読んでみると「おや?」と思うところがないわけではないが、それだからといって面白さや魅力が削がれることはない。

1つだけ「まだらの紐」での疑問は、ホームズとワトソンが息を潜めて“凶器”である『まだらの紐』を待ち構え、いざ呼び鈴の紐を伝ってあらわれた“凶器”をステッキでしたたかに打擲する場面のところ。打たれた“凶器”は、犯人の元に戻ると彼を殺してしまうのだが、ホームズがステッキで打ったときに、その場で紐から落ちてしまう方が現実的にはありえそうな気がしてならない。まあ、そんな疑問はエンターテインメント小説を読む上では瑣末なことなので気にしてもしょうがないのだけれど。

できれば、掲示板を開けている間に他のホームズ短編集も読みたかったけど、元来浮気性でひとつのジャンルを集中して読むのが得意ではないし、他にも読みたい本の情報が次々と飛び込んでくるので、ついつい別の本に手を伸ばしてしまった。掲示板はクローズしてしまうけど、ホームズ作品は永遠に遺り、いつでも読めるので、他の短編集はまた別の機会にゆっくりと楽しむことにしようと思う。

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