ガタガタ書評ブログ

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

読んでないけど読んだつもりで語る騙れ!それがド嬢の読書道(?)-施川ユウキ「バーナード嬢曰く2」

本なんてまともに読んじゃいないけど、読んだふりだけしていたい。そんな《なんちゃって》読書家バーナード嬢こと町田さわ子が帰ってきた。

前作同様、第2巻の本書でも、ド嬢のキャラクターは健在だ。

「海をナメんな、ヘミングウェイ!」

  • 映画化に合わせて新訳が出た「エンダーのゲーム」。既に旧訳版を読んでいたド嬢、読書家にしてSF者の神林しおりから、新訳版を勧められ、「旧訳版読んだからいいや」のセリフに自己陶酔。ド嬢曰く、

「『最近注目されてるとか全然知らないけど、私のセンスでとっくに読んだし、新訳を追いかけるほど熱意はないから…コレが私の自然な読書スタイル』ってカンジが出ててカッコよくない?」

とまあ、出だしから飛ばしてくる。

で、この「バーナード嬢曰く(2)」でハマったのが、「KAGEROU」問題。そう、言わずと知れた“あの”KAGEROU」である。

神林が古本屋で手に入れた本。それが「KAGEROU」。今さら「KAGEROU」なんて、と笑うド嬢。だが、神林は「本当に大したことない」と思いながらも、5回くらい繰り返して読んでしまったと告白する。そこから、神林による「KAGEROU」評が始まる。

この神林(というキャラクターを借りた、作者・施川ユウキの「KAGEROU」評がなるほどと読ませる。どうも、施川ユウキは「KAGEROU」にハマってしまったようで、マンガだけでなく、合間に挟まれたコラムでも「KAGEROU」について記しているくらいだ。

KAGEROU」を読むとモヤモヤすると神林(作者)は言う。それは、「KAGEROU」がムリをした小説だからだ。一生懸命たくさんの比喩やぎこちない言い回しを使って、明らかにムリをして書かれた小説が「KAGEROU」であり、そのムリさが逆に共感を呼ぶのだ。神林曰く、

「私にはわかる! 水嶋ヒロは、書き上げた時の万能感と読み返した時の無力感の間で大きく揺れながら、不安でたまらなかったはずだって! だって『KAGEROU』は、必死に背伸びをする高校生のように、どこまでも不器用でひたむきな小説なのだから!!」

これだけ熱く「KAGEROU」について語られたことがあっただろうか? これだけ語られてしまったら、ド嬢だけじゃなく我々読者も「期待値上げられた-!」になるってものである。

KAGEROU

KAGEROU

 

 

P.S.

バーナード嬢曰く(1)のレビューはこちら

s-taka130922.hatenablog.com