タカラ~ムの本棚

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

団長は「うどんの人」? それだけじゃない面白エピソード満載の1冊。(今回うどんはちょっとだけww)-田尾和俊「超麺通団2~ゲリラうどん通ごっこ軍団始まりの書」

恐るべきさぬきうどん」を出版し、さぬきうどんブームの盛り上げに一役買ったことをもって、田尾和俊氏は「うどんの人」と呼ばれるらしい。回転寿司を食べに行ったら、となりに座ったおばさんに、

「アンタ、うどん以外のもの食べるんな?」

と言われたこともあるそうだ。

しかし、当たり前だがうどんのことばかり考えたり、仕事にしたりしているわけではない。現在は、四国学院大学のカルチュラルマネジメント学科(言葉だけだと何を教えている学科なのか、さっぱりわからないのだが)で教鞭をとっており、雑誌編集ゼミで「インタレスト」というフリーマガジンを発刊している。

本書は、「超麺通団2」と題しているが、うどんに関係する話はメインではない。

前半は、田尾氏が勤務していた広告代理店がタウン情報誌を発刊するために設立した子会社(株式会社ホットカブセル)に出向し、初代編集長として情報誌「タウン情報かがわ」を発刊。数々の企画を繰り出して情報誌を軌道に乗せるまでのエピソードを、田尾氏お得意のお笑い系小ネタ満載で紹介している。

ディープな製麺所型さぬきうどん店を巡る「ゲリラうどん通ごっこ」の連載が大きくクローズアップされる「タウン情報かがわ」であるが、うどん企画がスタートしたのは情報誌が軌道に乗って以降のことだ。それ以前に、情報誌の人気を高めたのは、「笑いの文化人講座」という読者からの投稿企画である。

本書の中で田尾氏は、「笑いの文化人講座」がそれまでの読者投稿企画と異なる点として、“3wayコミュケーション”という考え方を説明している。それは、従来は“投稿者”と“編集部”という双方向(2way)のコミュニケーションであったものに、第三者を加えるもので、その第三者とは“読者”である。

一般的に雑誌の投稿欄というのは、メールなどからの投稿に対して編集部がツッコミを入れたり、ダメ出しをしたり、アドバイスを送ったりという“投稿者と編集者”の関係が成立している。だが、投稿者というのは雑誌を購入してくれている多くの購読者の中のほんの一部に過ぎない。なので、2wayコミュニケーションが盛り上がっても、その結果として購読者が伸びるとは限らない。

田尾氏が狙ったのは、投稿はしない潜在的な読者の掘り起こしであり、そのためには投稿者と編集部だけが面白がるのではなく、読者に楽しませることが重要である。編集者としての田尾氏は、いかに読者を面白がらせるかを考えて情報誌を作っていたという。

これは、通常のビジネスでも共通している。当人同士ばかりでなく、第三者を巻き込むことでビジネスにも幅ができるのだと思う。

後半には、田尾一家のオーストラリア珍道中が記されている。旅行先を決めるまでのドタバタや現地ガイドツアーの定番ギャグの話など、抱腹絶倒のエピソードが満載だ。

うどんについては、本書単行本刊行当時(2004年頃)に次々とさぬきうどん業界に登場していた若手対象の店を紹介している。

前作の「超麺通団」と本書「超麺通団2」、そして「恐るべきさぬきうどん」といった一連の著作を読んで、本場のさぬきうどんが食べたくなってきた。今度の連休は、四国に出かけてみようか。

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恐るべきさぬきうどん―麺地創造の巻 (新潮文庫)

恐るべきさぬきうどん―麺地創造の巻 (新潮文庫)

 
恐るべきさぬきうどん─麺地創造の巻─

恐るべきさぬきうどん─麺地創造の巻─

 
恐るべきさぬきうどん―麺地巡礼の巻 (新潮文庫)

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恐るべきさぬきうどん─麺地巡礼の巻─

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