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【書評】ボフミル・フラバル「厳重に監視された列車」(松籟社)-ナチス・ドイツ占領下のチェコ。とある駅を舞台に描かれる人間の本質

ボフミル・フラバルという作家の作品を読むのは、本書「厳重に監視された列車」が初めてだ。

厳重に監視された列車 (フラバル・コレクション)

厳重に監視された列車 (フラバル・コレクション)

 

ボフミル・フラバルがどういう作家であるかは、本書の解説をはじめ、様々な作品の解説その他に書かれているので、このレビューで紹介する必要はないと思う。1914年生まれのチェコの作家であり(1997年没)、ミラン・クンデラなどと共にチェコを代表する作家である。

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