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ガタガタ書評ブログ

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

【書評】村山早紀「桜風堂ものがたり」(PHP研究所)−桜の花に囲まれてある小さな書店は、本を愛する人たちを優しく迎えてくれる。書店への愛と書店員への愛が溢れた作品

桜風堂ものがたり 作者: 村山早紀 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2016/09/21 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (1件) を見る 桜風堂ものがたり 作者: 村山早紀 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2016/10/07 メディア: Kindle…

【書評】エドワード・ケアリー「堆塵館~アイアマンガー三部作(1)」-まったく先の読めない壮大なアイアマンガー三部作の幕開けを飾る作品。物語のもつ力強さと読者を取り込むワクワク感を存分に味わえる

堆塵館 (アイアマンガー三部作1) (アイアマンガー三部作 1) 作者: エドワード・ケアリー,古屋美登里 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2016/09/30 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (10件) を見る 堆塵館 アイアマンガー三部作 作者: エドワード・…

【書評】ヴァレンタイン・デイヴィス「34丁目の奇跡」(あすなろ書房)-ひとりの老人が起こす奇跡。彼は本当にサンタクロースだったのだろうか? #はじめての海外文学 Vol.2 ビギナー篇より

34丁目の奇跡 作者: ヴァレンタインデイヴィス,Valentine Davies,片岡しのぶ 出版社/メーカー: あすなろ書房 発売日: 2002/11 メディア: 単行本 クリック: 6回 この商品を含むブログ (8件) を見る 気がつけば12月も半ばに差し掛かり、年末の慌ただしい喧騒が…

【書評】「〆切本」(左右社)−〆切、それは永遠に解決されない課題である

〆切本 作者: 夏目漱石,江戸川乱歩,星新一,村上春樹,藤子不二雄?,野坂昭如など全90人 出版社/メーカー: 左右社 発売日: 2016/08/30 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (10件) を見る どんな仕事でも“〆切”というものはあります。私のよ…

【書評】チョン・セラン「アンダー、サンダー、テンダー」(クオン)-韓国の地方の町で出会った6人の高校生の成長と青春の記録 #はじめての海外文学 ビギナー篇より。

アンダー、サンダー、テンダー (新しい韓国の文学) 作者: チョンセラン,吉川凪 出版社/メーカー: クオン 発売日: 2015/07/09 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 「どうしてアンダー、サンダー、テンダーなの」ジュヨンが青い画面の上に小さく出た…

【書評】ドナ・タート「ゴールドフィンチ(4)」(河出書房新社)-「ごしきひわ」を巡って舞台はオランダ・アムステルダムへ。第1巻~第3巻に張り巡らされてきた伏線が回収され、物語は終焉を迎える

ゴールドフィンチ 4 作者: ドナ・タート 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/09/09 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る ゴールドフィンチ 4 作者: ドナ・タート,岡真知子 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/08/26 メディア:…

【書評】夏目漱石「夢十夜」−漱石が綴る10の夢物語。どのお話が好きかで性格診断とかできそう(笑)

夢十夜 作者: 夏目漱石 発売日: 2012/09/27 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (8件) を見る こんな夢を見た。 この書き出しが印象深い夏目漱石の短編集が「夢十夜」です。久しぶりにKindle無料版で再読(再々読あるいはそれ以上かも)してみました。…

【書評】ハン・ガン(韓江)「菜食主義者」(クオン)− #はじめての海外文学 ビギナー篇の1冊。突然肉食を拒否するようになった女性と家族の崩壊する様が描き出す人間の狂気と恐怖

菜食主義者 (新しい韓国の文学 1) 作者: ハン・ガン,川口恵子,きむふな 出版社/メーカー: cuon 発売日: 2011/06/15 メディア: 単行本(ソフトカバー) 購入: 1人 クリック: 23回 この商品を含むブログ (5件) を見る 「菜食主義者」というタイトルから、ベジ…

【書評】横溝正史「獄門島」(角川書店)-“獄門島”という横溝正史のネーミングセンスに改めて感服でございます

獄門島 (角川文庫) 作者: 横溝正史 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング) 発売日: 1971/03/30 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 62回 この商品を含むブログ (117件) を見る 金田一耕助ファイル3 獄門島<金田一耕助ファイル> (角川文庫…

【書評】ドナ・タート「ゴールドフィンチ(3)」(河出書房新社)-いよいよ物語はラストに向けて加速し始める

ゴールドフィンチ 3 作者: ドナ・タート,岡真知子 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/07/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (2件) を見る ゴールドフィンチ 3 作者: ドナ・タート 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日:…

【書評】金子薫「鳥打ちも夜更けには」(河出書房新社)-“架空の港町”で鳥打ちを生業とする3人の男たちを描くファンタジー

鳥打ちも夜更けには 作者: 金子薫 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/03/11 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 鳥打ちも夜更けには 作者: 金子薫 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/02/23 メディア: 単行本 この商品を含む…

【書評】村田沙耶香「コンビニ人間」(文藝春秋)−定められたマニュアルの沿って動く。安心よりも恐怖を感じる作品

コンビニ人間 (文春e-book) 作者: 村田沙耶香 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/07/27 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る コンビニ人間 作者: 村田沙耶香 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/07/27 メディア: 単行本 この商…

【書評】ウィリアム・トレヴァー「アイルランド・ストーリーズ」(国書刊行会)-追悼ウィリアム・トレヴァー。短編の名手による母国アイルランドの風景と対比する人間の姿

アイルランド・ストーリーズ 作者: ウィリアム・トレヴァー,栩木伸明 出版社/メーカー: 国書刊行会 発売日: 2010/08/27 メディア: 単行本 購入: 4人 クリック: 42回 この商品を含むブログ (19件) を見る 2016年11月20日、アイルランドの作家ウィリアム・トレ…

【書評】佐野洋子「私の息子はサルだった」(新潮社)-嗚呼、今も昔も男の子とはバカでありサルであることよ(笑)

私の息子はサルだった 作者: 佐野洋子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/05/22 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (4件) を見る 我が身を振り返ってみれば、子どもの頃は本当にアホであったと思うのだ。 思えばあの頃は、テレビゲームなんてものは…

【書評】こうの史代「この世界の片隅に(全3巻)」(双葉社)-昔、戦争がありました。たくさんの人が亡くなりました。今、私たちは「この世界の片隅に」生きています

この世界の片隅に 上 (アクションコミックス) 作者: こうの史代 出版社/メーカー: 双葉社 発売日: 2008/01/12 メディア: コミック 購入: 23人 クリック: 507回 この商品を含むブログ (283件) を見る この世界の片隅に 中 (アクションコミックス) 作者: こう…

【書評】チェーホフ著/沼野充義訳「[新訳]チェーホフ短篇集」(集英社)- #はじめての海外文学 フェアVol.2「ビギナー篇」の1冊。ドストエフスキーやトルストイの重厚長大さとは異なるユーモア短編の妙がチェーホフの魅力

新訳 チェーホフ短篇集 (集英社文芸単行本) 作者: アントン・チェーホフ 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2015/02/06 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 新訳 チェーホフ短篇集 作者: アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ,沼野充義 出版社/…

【書評】ノダル・ドゥンパゼ「僕とおばあさんとイリコとイラリオン」(未知谷)-大好きなおばあさんとイリコとイラリオンと過ごした日々

僕とおばあさんとイリコとイラリオン 作者: ノダルドゥンバゼ,Nodar Dumbadze,児島康宏 出版社/メーカー: 未知谷 発売日: 2004/02 メディア: 単行本 クリック: 5回 この商品を含むブログ (6件) を見る (ドアをノックする音。ひとりがけのソファから老人がゆ…

【書評】窪美澄「晴天の迷いクジラ」(新潮社)-港に迷い込んだクジラが私たちに教えてくれること

晴天の迷いクジラ (新潮文庫) 作者: 窪美澄 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2014/06/27 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (16件) を見る 生きていくことに疑問を感じたことはないだろうか? 窪美澄「晴天の迷いクジラ」は、デビュー作「ふがいない僕は…

【書評】かたやま和華「猫の手、貸します〜猫の手屋繁盛記」(集英社)ー「猫の手屋繁盛記」シリーズ第1巻。何の因果か猫の姿になってしまった猫太郎こと宗太郎。善行を積むことで彼は人間に戻れるのか?

10月3日から11月4日まで、1ヶ月にわたってBOOKPORT大崎ブライトタワー店で開催された「#棚マル もっと本が好き!フェア」は、大盛況のうちに惜しまれつつ終了しました。私もささやかながら、棚に配置する本の推薦をさせていただきまして、自分が選んだ本がリ…

【書評】デボラ・インストール「ロボット・イン・ザ・ガーデン」(小学館)ー育児(ただしロボット)はダメ男を成長させる

ロボット・イン・ザ・ガーデン 作者: デボラ・インストール 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2016/06/24 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る ロボット・イン・ザ・ガーデン (小学館文庫) 作者: デボラインストール,Deborah Install,松原葉子 出…

【書評】リンド・ウォード「狂人の太鼓」(国書刊行会)ー120枚の木版画によって紡ぎ出される読者の想像力をかりたてる作品

狂人の太鼓 作者: リンドウォード,Lynd Ward 出版社/メーカー: 国書刊行会 発売日: 2002/10 メディア: 単行本 クリック: 8回 この商品を含むブログ (13件) を見る すべては1枚の木版画からはじまる。

【書評】文学ムック「たべるのがおそいVol.2」(書肆侃侃房)-待望の第2号発刊。今度の特集は「地図−共作の実験」と題する様々なコラボ企画。創作では大前粟生に注目だ

文学ムック たべるのがおそい vol.2 作者: 金原瑞人,石川美南,宮内悠介,円城塔,やくしまるえつこ,西崎憲,穂村弘,大前粟生,津村記久子,森見登美彦,四元康祐,今橋愛,岡野大嗣,瀬戸夏子,吉野裕之,倉本さおり,中野善夫,ヤンヴァイス,アンナカヴァン,阿部賢一 出…

【書評】鄭泳文「ある作為の世界」(書肆侃侃房)−あるがまま、見たままをただ書き綴る。ただそれだけが面白い

ある作為の世界 作者: 鄭泳文,奇廷修 出版社/メーカー: 書肆侃侃房 発売日: 2016/07/09 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 鄭泳文(チョン・ヨンムン)による本書「ある作為の世界」は、彼が大山文化財団という団体の支援を受け…

【書評】施川ユウキ「バーナード嬢曰く。(3)」(一迅社)-まさかのアニメ化で注目の「ド嬢と仲間たち」は今回も図書館で読書談義に花を咲かせる

バーナード嬢曰く。 3 (IDコミックス REXコミックス) 作者: 施川ユウキ 出版社/メーカー: 一迅社 発売日: 2016/10/27 メディア: コミック この商品を含むブログ (2件) を見る バーナード嬢曰く。: 3 (REXコミックス) 作者: 施川ユウキ 出版社/メーカー: 一迅…

【書評】ドナ・タート「ゴールドフィンチ(2)」(河出書房新書)−母を失った少年の前に、失踪中だった父が突然現れた。少年は、父に引き取られラスベガスで暮らすことになるのだが…

ゴールドフィンチ 2 作者: ドナ・タート 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/08/05 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る ゴールドフィンチ 2 作者: ドナ・タート,岡真知子 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/07/26 メディア:…

【書評】草彅洋平「作家と温泉」(河出書房新社)-♪いい湯だなぁ~、作家に温泉はよく似合う

ブックポート大崎ブライトタワー店で大好評開催中の「本が好き!#棚マルフェア」には、書評サイト「本が好き!」に参加しているレビュアーさんたちが熱烈推薦する本が並んでいる。ジャンルも多種多様で、「へぇ~、こんな本が出てたのか」とか「うわぁ~、こ…

【書評】ペーター・シュタム「誰もいないホテルで」(新潮社)-美しい文章(美しい翻訳)に癒やされる

小説にはいろいろなタイプがあって、プロットの妙で読者を引きつける作品もあれば、キャラクターの魅力や会話の面白さでページをグイグイと読み進めてしまう作品もある。 文章が美しい小説というのも、さまざまに存在する小説のタイプのひとつだと思う。書か…

【書評】フランソワ・ルロール「幸福はどこにある」(伽鹿舎)−あなたは幸せですか?あなたの幸せはなんですか?

幸せというものはちょうど雨上がりの空に立ちのぼる虹のふもとのたよりなさによく似ているわ これは、1977年7月に発表されたさだまさしのセカンドソロアルバム「風見鶏」に収録されている「思い出はゆりかご」という曲の一節である。 フランソワ・ルロールの…

【書評】ハラルト・ギルバース「オーディンの末裔」(集英社)-「ゲルマニア」の続編。ドイツの敗色濃厚な中、夫殺しの嫌疑を駆けられた友人を救うためにオッペンハイマーは奔走する

ハラルト・ギルバースのデビュー作「ゲルマニア」を読んだのは1年少し前、2015年8月のことだ。ナチス政権下のドイツでユダヤ人の元刑事オッペンハイマーが、ナチス将校フォーグラー大尉の命令で残忍な連続猟奇殺人事件の捜査に挑むという作品で、ユダヤ人と…

【書評】tupera tupera「パンダ銭湯」(絵本館)-あの愛くるしいパンダたちにこんな秘密があったなんて、そりゃもう徹子さんも驚くわよ!

パンダ銭湯 作者: tupera tupera 出版社/メーカー: 絵本館 発売日: 2013/08/15 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (76件) を見る パンダといえば黒柳徹子さんですよね! 黒柳徹子 - Wikipedia Wikipediaにある黒柳徹子さんに関する説明によれば、徹子さ…

【書評】阿部公彦/阿部賢一/楯岡求美/平山令二「世界の文豪の家」(エクスナレッジ)-あの名作はこの家で生まれた。環境が作品のベースとなり、傑作を生み出すのだと感じさせてくれる写真集

世界の文豪の家 作者: 阿部公彦,阿部賢一,楯岡求美,平山令二 出版社/メーカー: エクスナレッジ 発売日: 2016/09/01 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 紹介されている様々な文豪の家を見ていると、その作家が暮らした環境が作品…

【書評】ドナ・タート「ゴールドフィンチ(1)」(河出書房新社)-爆弾テロで母親を失った少年は、1枚の絵とともに波乱万丈の運命を生きる。大長編小説の幕開けとなる1冊

ゴールドフィンチ1 作者: ドナ・タート,岡真知子 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/06/25 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (1件) を見る ゴールドフィンチ 1 作者: ドナ・タート 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: …

【書評】海堂尊「ポーラースター ゲバラ覚醒」(文藝春秋)-全4部作になるという海堂尊版チェ・ゲバラ伝。第1弾は若かりしゲバラの南米縦断旅行記=モーターサイクル・ダイアリーズ

ポーラースター ゲバラ覚醒 作者: 海堂尊 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/06/11 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 今年(2016年)、安倍首相がキューバを訪問したときに、90歳になるフィデル・カストロと面会したというニュース…

【書評】北尾トロ、下関マグロ、竜超「町中華とはなんだ〜昭和の味を食べに行こう」(立東舎)-ラーメン、餃子、炒飯、カツ丼、オムライスにナポリタンも!?これぞ町の中華屋さん!

町中華とはなんだ 昭和の味を食べに行こう (立東舎) 作者: 町中華探検隊,北尾トロ,下関マグロ,竜?超,清野とおる 出版社/メーカー: リットーミュージック 発売日: 2016/08/19 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (2件) を見る 町中華とは…

【書評】ヘミングウェイ「老人と海」(光文社)-男は、海に憧れ、海とともに生き、海に翻弄される。

老人と海 (光文社古典新訳文庫) 作者: ヘミングウェイ 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2014/09/19 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 老人と海 (光文社古典新訳文庫) 作者: アーネストヘミングウェイ,Ernest Hemingway,小川高義 出版社/メー…

【書評】都甲幸治・他「世界の8大文学賞~受賞作から読み解く現代小説の今」(立東舎)-世界はこんなにも文学賞で溢れている

書店に行って、「さて、何か面白そうな本はないだろうか」と探すときに参考とする情報で、「○○賞受賞作!」とか「△△賞最終候補入り!」という帯の惹句で作品を選ぶことがある。日本でいえば芥川賞や直木賞が興味を引くし、海外文学ならばノーベル賞やブッカ…

【イベントレポ】第23回東京国際ブックフェアで22冊の本を買った話と乃木坂46、そして朝井リョウ

本好きににはたまらない年に1度のお楽しみイベント「東京国際ブックフェア」が、今年(2016年)も開催されましたね! 今年で第23回となるブックフェア。会場は恒例の東京ビックサイトですが、開催期間が昨年までの7月初旬から9月に変更となりまして、9月23日(…

【書評】布川郁司「『おそ松さん』の企画術-ヒットの秘密を解き明かす」(集英社)-人気アニメを仕掛けたプロデューサーによるヒット企画を生み出す方法論

「おそ松さん」の企画術 ヒットの秘密を解き明かす 作者: 布川郁司 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2016/07/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (1件) を見る 2015年10月から2016年3月まで、最近では珍しく半年にわたって放送され…

【書評】ノヴァイオレット・ブラワヨ「あたらしい名前」(早川書房)-子どもたちの無邪気さというフィルターを通して描かれるジンバブエの現実。軽妙さが逆にその苛酷さを物語るような気がする。

ジンバブエは、アフリカ大陸の南部に位置する国である。周囲を南アフリカ、モザンビーク、ザンビア、ボツワナと隣接している。 私を含め、日本人の多くはジンバブエという国のことをほとんど知らない。私がジンバブエについて唯一知っていることは、数年前に…

【書評】監修/小林豊和「イヌの看取りガイド」(エクスナレッジ)-大切な家族だから、最期までキチンと看取るのが飼い主の責任だと思う

お久しぶり!タカラ~ム家のアイドル・ラムよ! 4月の「世界で一番美しい犬の図鑑」以来だから、ちょうど5ヶ月ぶりね。みんな元気にしてた? s-taka130922.hatenablog.com アタシは、最近ちょっとお疲れ気味なの。今年の夏も毎日暑かったから、夏バテかしら?…

【書評】大竹聡「五〇年酒場へ行こう」(新潮社)-東京中を東へ西へ。老舗酒場で楽しく飲めば、今日も今日とて二日酔い

最近は、もっぱら家で飲んでいる。お酒のことだ。職場が、都内とはいってもちょっと辺鄙なところにあって、繁華街に出るのが面倒くさいというのが主な理由である。 それでも、月に2回くらい、仕事終わりに電車を乗り継いで飲みに行くことがある。私の場合は…

【書評】アントニオ・G・イトゥルベ「アウシュヴィッツの図書係」(集英社)ー《アウシュヴィッツ》という絶望の中で、《本》という希望を守り続けた図書係の少女

アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所という場所と、そこで行われていた残虐非道な行為と囚われたユダヤ人たちの絶望の日々については、改めてここで説明する必要はないと思う。毎日、誰かが命を失う。残された人たちは常に「次は自分」という恐怖と絶望…

【書評】隆慶一郎「影武者徳川家康(隆慶一郎全集2~5)」(新潮社)-関ヶ原の合戦で徳川家康は死んでいた。その後の人生を徳川家康として生きるとになった影武者の壮絶な戦いと生き様を描く

今年(2016年)の大河ドラマは三谷幸喜脚本による「真田丸」が放送されている。先日(9月4日)の放送では、真田昌幸、信之、信繁の親子が、豊臣方に与する昌幸、信繁と徳川方に与する信之とに袂を分かつことになった「犬伏の別れ」の場面が描かれた。 www.nh…

【書評】栗原康「村に火をつけ、白痴になれ-伊藤野枝伝」(岩波書店)-あまりに激しい伊藤野枝の28年にわたる短い戦いの人生

冒頭に、地元の郷土史家である大内士郎氏から聞いたというこんなエピソードが紹介されている。 およそ十数年前に、伊藤野枝の生まれ故郷である福岡県糸島郡今宿村(現在の福岡市西区)でテレビの取材があった。もちろん、伊藤野枝に関する取材だ。野枝と同世…

【雑記】雑誌「東京人8月号 特集・特撮と東京」をパラパラと。そして「シン・ゴジラ」を観た話

しばらくブログを更新しないでいたら、あっという間に8月も終わりじゃないですか。前回の更新が8月14日だったので、ほぼ半月の間音信不通状態だったわけですね。ま、誰も心配してないですけど。 さて、しばらく更新できなかったのは、単純に「本を読み終わっ…

【書評】ボフミル・フラバル「厳重に監視された列車」(松籟社)-ナチス・ドイツ占領下のチェコ。とある駅を舞台に描かれる人間の本質

ボフミル・フラバルという作家の作品を読むのは、本書「厳重に監視された列車」が初めてだ。 厳重に監視された列車 (フラバル・コレクション) 作者: ボフミル・フラバル,飯島周 出版社/メーカー: 松籟社 発売日: 2012/09/14 メディア: 単行本(ソフトカバー…

【書評】石原慎太郎「天才」(幻冬舎)-金権政治の象徴か、不世出の政治家か。田中角栄と戦い続けた著者が描く天才政治家の実像

片手に扇子を持って顔をパタパタと仰ぎながら、ややふてぶてしく憎たらしい傲岸な雰囲気を醸しつつダミ声で一言「ま、このぉ~」 天才 (幻冬舎単行本) 作者: 石原慎太郎 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2016/01/21 メディア: Kindle版 この商品を含むブロ…

【書評】ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア「たったひとつの冴えたやりかた」(早川書房)-むかしむかし、遠い宇宙でひとりの少女が新しい命と出会った

人類が宇宙へと足を踏み出してから半世紀以上のときが過ぎた。 たったひとつの冴えたやりかた 改訳版 作者: ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア,浅倉久志 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2008/08/22 メディア: 単行本(ソフトカバー) 購入: 10人 クリ…

【書評】クラスナホルカイ・ラースロー「北は山、南は湖、西は道、東は川」(松籟社)-ハンガリー人作家を魅了した街・京都

京都という場所は、訪れる人を魅了する街だ。それは、私たち日本人だけではなく、世界から訪れる外国人観光客にとっても同様で、京都は国際的な観光都市でもある。 北は山、南は湖、西は道、東は川 作者: クラスナホルカイラースロー,Krasznahorkai L´aszl´o…

【本が好き!】書評がつなぐ世界一周の旅。まさかの全世界制覇を達成!?

「本が好き!」というWebサイトがある。その名の通り、「本が好き!」な読書家たちが参加して、自分が読んだ面白い本についてのレビューを投稿し、他のレビュアーさんたちが「読んで楽しい」、「参考になる」などの投票をしたり、コメントを返したりして交流…