ガタガタ書評ブログ

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

オリヴィア・スネージュ:文/ナディア・ベンシャラル:写真「パリの看板猫」(青幻舎)-カフェ、書店、ホテル。パリの店先には猫がよく似合う

パリの看板猫 作者: オリヴィア・スネージュ,ナディア・ベンシャラル 出版社/メーカー: 青幻舎 発売日: 2016/03/03 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る ふと立ち寄った店で、品物が整然と並ぶ陳列棚の片隅に丸くなっている猫がいると心がほっこり…

金呂玲(キム・リョリョン)/金那炫(キム・ナヒョン)訳「優しい嘘」(書肆侃侃房)-その日チョンジが死んだ。彼女はなぜ自殺したのか。そして、残された者はどう生きればよいのか。

優しい嘘 (Woman's Best 韓国女性文学シリーズ2) 作者: 金呂玲,金那炫 出版社/メーカー: 書肆侃侃房 発売日: 2017/06/12 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 優しい嘘 Woman's Best 韓国女性文学シリーズ 作者: 金呂玲 発売日: 20…

大岡昇平「野火」(新潮社)-極限状態におかれたとき、人間の心は崩れ壊れる

野火 (新潮文庫) 作者: 大岡昇平 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 1954/05/12 メディア: 文庫 購入: 9人 クリック: 520回 この商品を含むブログ (94件) を見る 野火(新潮文庫) 作者: 大岡昇平 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2013/12/27 メディア: Kind…

美谷島邦子「御巣鷹山と生きる~日航機墜落事故遺族の25年」(新潮社)-日航機墜落事故から32年。あの事故を語り継ぐことが空の安全に繋がることを信じて

御巣鷹山と生きる―日航機墜落事故遺族の25年 作者: 美谷島邦子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2010/06 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 42回 この商品を含むブログ (8件) を見る 1985年8月12日乗員乗客計524名を乗せた日航ジャンボ機123便羽田発伊…

デイヴィッド・フィンケル/古屋美登里訳「帰還兵はなぜ自殺するのか」(亜紀書房)-戦争によって傷ついた身体は治せるかもしれないが、壊れた心を治すのは簡単なことではない

帰還兵はなぜ自殺するのか (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ) 作者: デイヴィッド・フィンケル,古屋美登里 出版社/メーカー: 亜紀書房 発売日: 2015/02/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (24件) を見る 帰還兵はなぜ自殺するのか 亜紀書房…

永井隆「長崎の鐘」(青空文庫)-1945年8月9日午前11時2分長崎の空に原爆は落ちた

長崎の鐘 作者: 永井隆 発売日: 2012/10/07 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 1945年8月6日に広島に落とされた原子爆弾は、一瞬にして十数万人にも及ぶ犠牲者を出した。そして、3日後の8月9日には長崎に2発目の原子爆弾が投下された。 本書は…

読書探偵作文コンクール事務局編「外国の本っておもしろい!~子どもの作文から生まれた翻訳書ガイドブック」(サウザンブックス)-本を読むことの面白さを子どもたちの生き生きとした作文から再発見しました!

外国の本っておもしろい! ~子どもの作文から生まれた翻訳書ガイドブック~ 作者: 読書探偵作文コンクール事務局,越前敏弥宮坂宏美ないとうふみこ竹富博子田中亜希子 出版社/メーカー: サウザンブックス社 発売日: 2017/08/21 メディア: 単行本(ソフトカバー…

エドワード・ケアリー/古屋美登里訳「望楼館追想」(文藝春秋)-「堆塵館」でその魅力にはまった作家のデビュー作。この物語には様々な《愛》が描かれていると感じた

望楼館追想 作者: エドワードケアリー,Edward Carey,古屋美登里 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2002/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (4件) を見る 望楼館追想 (文春文庫) 作者: エドワードケアリー,Edward Carey,古屋美登里 出版社/メーカー…

M・R・ケアリー/茂木健訳「パンドラの少女」(東京創元社)-〈飢えた奴ら(ハングリーズ)〉と呼ばれる生ける屍が蔓延する世界で生き延びるための戦いがはじまる

パンドラの少女 作者: M・R・ケアリー 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2016/04/28 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (6件) を見る パンドラの少女 作者: M・R・ケアリー,茂木健 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2016/04/28 メディア: …

エリザベス・ストラウト/小川高義訳「私の名前はルーシー・バートン」(早川書房)-母と娘がはじめて心を通わせた5日間は、彼女の人生の大きな分岐点となった

私の名前はルーシー・バートン (早川書房) 作者: エリザベスストラウト 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2017/05/15 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 私の名前はルーシー・バートン 作者: エリザベスストラウト,Elizabeth Strout,小川高義…

松浦理英子「最愛の子ども」(文藝春秋)-松浦理英子が描く愛の形は、どこかいびつで不穏に見える。本書に描かれる少女たちの〈疑似ファミリー〉もやはりいびつで不穏だ。

最愛の子ども (文春e-book) 作者: 松浦理英子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/04/28 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 最愛の子ども 作者: 松浦理英子 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2017/04/26 メディア: 単行本 この商品を含…

エラ・バーサド&スーザン・エルダキン/金原瑞人&石田文子訳「文学効能事典~あなたの悩みに効く小説」(フィルムアート社)-あなたのその悩み、文学が解決します

文学効能事典 あなたの悩みに効く小説 作者: エラ・バーサド,スーザン・エルダキン,金原瑞人,石田文子 出版社/メーカー: フィルムアート社 発売日: 2017/06/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 人間とは悩む生き物だ。人間関係の悩み、仕事の悩…

谷川電話「恋人不死身説」(書肆侃侃房)- #書肆侃侃房15周年 歌の向こう側に何かが見える。その先に何かがある。そんな気持ちにさせられる歌集

恋人不死身説 (現代歌人シリーズ15) 作者: 谷川電話 出版社/メーカー: 書肆侃侃房 発売日: 2017/04/28 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 恋人不死身説 現代歌人シリーズ 作者: 谷川電話 発売日: 2017/05/30 メディア: Kindle版 …

アーサー・コナン・ドイル/深町眞理子訳「シャーロック・ホームズの冒険」(東京創元社)-探偵小説のバイブル的作品集。誰もが知ってるに違いないあの作品やこの作品を改めて読み直してみる楽しさ

シャーロック・ホームズの冒険 【新訳版】 シャーロック・ホームズ・シリーズ (創元推理文庫) 作者: アーサー・コナン・ドイル 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2014/04/28 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (6件) を見る シャーロック・ホーム…

いとうせいこうX奥泉光「漱石漫談」(河出書房新社)-祝・生誕150周年!芥川賞作家とマルチタレントが夏目漱石作品の魅力を語り尽くす

漱石漫談 作者: いとうせいこう,奥泉光,施川ユウキ 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2017/04/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 漱石漫談 作者: いとうせいこう,奥泉光 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2017/05/26 メデ…

和氣正幸「東京わざわざ行きたい街の本屋さん」(G.B.)-「こんなお店があるんだ!」と驚き、紹介されているすべてのお店を訪ね歩きたくなる。本屋好きが作った本屋好きのためのガイドブック

www.honzuki.jp 和氣さんとは、私も登録している書評コミュニティサイト「本が好き!」の運営を担当していることもあり、ネット上はもちろん、リアルの世界でも何回かお会いしたことがある。その和氣さんから、「今度本を出すことになった」という話を聞いた…

クリストファー・ヒーリー/石飛千尋訳「プリンス同盟~プリンス・チャーミングと呼ばれた王子たち」(集英社)-王子(おとこ)はつらいよ!名も知られぬ王子たちの悪戦苦闘に抱腹絶倒!?

プリンス同盟 プリンス・チャーミングと呼ばれた王子たち 作者: クリストファー・ヒーリー,石飛千尋 出版社/メーカー: ホーム社 発売日: 2016/04/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (3件) を見る さて、みなさんに質問です。次の人…

智佳子サガン「銀の画鋲~この世の果ての本屋と黒猫リュシアン」(書肆侃侃房)- #書肆侃侃房15周年 ここではないどこかの島にひっそりとある古本屋には老人と黒猫が住んでいました

銀の画鋲: この世の果ての本屋と黒猫リュシアン 作者: 智佳子サガン 出版社/メーカー: 書肆侃侃房 発売日: 2013/12/20 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 銀の画鋲: ?この世の果ての本屋と黒猫リュシアン? 作者: 智佳子サガン 出版社/メーカー: …

ウィルキー・コリンズ/北村みちよ訳「ウィルキー・コリンズ短編選集」(彩流社)-「月長石」で《探偵小説の父》と呼ばれる英国ヴィクトリア朝時代の作家によるミステリアスでユーモラス、そしてハートフルな5つの物語

ウィルキー・コリンズ短編選集 作者: ウィルキー・コリンズ,北村みちよ 出版社/メーカー: 彩流社 発売日: 2016/02/22 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 本書の訳者である北村みちよさんとは、Twitterでちょいちょい会話させていただいている。そ…

スーザン・プライス/金原瑞人訳「ゴースト・ドラム」(サウザンブックス)-雪と氷の世界を舞台に、残虐非道な皇帝、さらに極悪な女帝、高い塔に幽閉された皇子、そして魔法使いによって繰り広げられる物語。約26年ぶりの新訳。

ゴーストドラム 作者: スーザン・プライス,金原瑞人 出版社/メーカー: サウザンブックス社 発売日: 2017/05/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る ファンタジー小説をあまり読みつけていないので、本書の魅力がどのくらい理解で…

キャンデス・フレミング/三辺律子訳「ぼくが死んだ日」(東京創元社)-ちょっとだけ怖いけど、悲しくて、そして切ないゴーストストーリー

ぼくが死んだ日 (創元推理文庫) 作者: キャンデス・フレミング 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2017/03/21 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る ぼくが死んだ日 (創元推理文庫) 作者: キャンデス・フレミング,三辺律子 出版社/メーカー: 東…

西崎憲他「ヒドゥン・オーサーズ」(惑星と口笛ブックス)-“Hidden”(隠れた=まだ見ぬ)作家たち。新しい才能の発見が楽しい作品集

ヒドゥン・オーサーズ Hidden Authors (惑星と口笛ブックス) 作者: 相川英輔、大滝瓶太、大原鮎美、大前粟生、岡田幸生、小川楓子、斎藤見咲子、杉山モナミ、谷川由里子、谷雄介、照子、西崎憲、野村日魚子、ノリ・ケンゾウ、伴名練、深沢レナ、深堀骨、みみ…

ニコルソン・ベイカー/岸本佐知子訳「もしもし」(白水社)-男と女の会話のみで構成されるストーリー。洒脱な表現で描き出される変態同士の電話越しのアヴァンチュール

もしもし (白水Uブックス―海外小説の誘惑) 作者: ニコルソンベイカー,Nicholson Baker,岸本佐知子 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 1996/08 メディア: 新書 購入: 3人 クリック: 16回 この商品を含むブログ (28件) を見る 前回レビューした「ノリーのおわら…

ニコルソン・ベイカー/岸本佐知子訳「ノリーのおわらない物語」(白水社)-子どもの想像力、子どもの行動力がたっぷりつまった愛情いっぱいの物語

ノリーのおわらない物語 (白水uブックス) 作者: ニコルソンベイカー,Nicholson Baker,岸本佐知子 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2008/09 メディア: 単行本 購入: 4人 クリック: 5回 この商品を含むブログ (21件) を見る エレノア・ウィンスロウ(ノリー)…

アーサー・ビナード「知らなかった、ぼくらの戦争」(小学館)-この国がこの先いつまでも《戦後》である続けるために、私たちは何をすべきだろうか

知らなかった、ぼくらの戦争 作者: アーサービナード,Arthur Binard 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2017/03/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 今年2017年は、戦後72年にあたる。1945年に太平洋戦争が終戦して以降、日本は戦争を起…

パク・ミンギュ/斎藤真理子訳「ピンポン」(白水社)-いじめられっ子の二人の少年《釘とモアイ》。「あちゃー」なふたりがピンポンに出会った時、人類の運命は彼らにゆだねられる!

ピンポン (エクス・リブリス) 作者: パク・ミンギュ,斎藤真理子 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2017/05/27 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 第1回日本翻訳大賞を受賞したパク・ミンギュ「カステラ」を読んだときの衝撃が再び。「ピン…

ポール・トーディ/小竹由美子訳「ウィルバーフォース氏のヴィンテージ・ワイン」(白水社)-『私の身体はワインでできているの』ではないけれど、ウィルバーフォース氏にはワインしか見えていない

ウィルバーフォース氏のヴィンテージ・ワイン (エクス・リブリス) 作者: ポールトーディ,小竹由美子 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2010/08/17 メディア: 単行本 クリック: 36回 この商品を含むブログ (12件) を見る お酒に関しての蘊蓄を語る人は多い。…

犬猫みなしご救援隊/金子二三夫写真「鼓動~感じて欲しい小さな命の重み。」(書肆侃侃房)-この本の発行日は2012年3月11日。その日から5年、震災から6年が過ぎた今、救援隊の活動はまだ続いています。

鼓動 ―感じて欲しい小さな命の重み。 作者: 犬猫みなしご救援隊,写真/金子二三夫 出版社/メーカー: 書肆侃侃房 発売日: 2012/03/11 メディア: 単行本(ソフトカバー) クリック: 2回 この商品を含むブログ (1件) を見る まず最初に注意しておいた方がいいだ…

エドワード・ケアリー/古屋美登里訳「穢れの町~アイアマンガー三部作(2)」(東京創元社)-「堆塵館」の驚愕のラストを読んだときから続きが気になって仕方なかった!「アイアマンガー三部作」待望の第2巻をひと足先に読んだ!すごかった!

穢れの町 (アイアマンガー三部作2) 作者: エドワード・ケアリー,古屋美登里 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2017/05/29 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 「待ってました!」前作「堆塵館」を読んだ方なら絶対にそう思っているはず…

温又柔「来福の家」(白水社)-どこにでもある恋人たちの風景や家族の風景。でも、そこには大きく横たわる《台湾》が存在していた。

来福の家 (白水Uブックス) 作者: 温又柔 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2016/09/22 メディア: 新書 この商品を含むブログ (6件) を見る 縁珠と麦生は恋人同士。大学の中国語クラスで出会った。どこにでもいる普通のカップルだ。 温又柔「来福の家」には、…