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ガタガタ書評ブログ

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

芥川賞

村田沙耶香「きれいなシワの作り方~淑女の思春期病」(マガジンハウス)-芥川賞作家がこじらせた大人の女性の思春期病。でも、それこそが作家の創作の原点なのかもしれない

きれいなシワの作り方~淑女の思春期病 作者: 村田沙耶香 出版社/メーカー: マガジンハウス 発売日: 2015/09/17 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る きれいなシワの作り方?淑女の思春期病 作者: 村田沙耶香 出版社/メーカー: マガ…

【書評】山下澄人「しんせかい」(新潮社)-《第156回芥川賞受賞作》著者が学んだ『富良野塾』での日々を題材にした人間ドラマでありつつ、山下澄人の世界がそこにある

しんせかい 作者: 山下澄人 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/10/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る しんせかい 作者: 山下澄人 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/12/30 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 第156回芥川…

【書評】村田沙耶香「コンビニ人間」(文藝春秋)−定められたマニュアルの沿って動く。安心よりも恐怖を感じる作品

コンビニ人間 (文春e-book) 作者: 村田沙耶香 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/07/27 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る コンビニ人間 作者: 村田沙耶香 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/07/27 メディア: 単行本 この商…

【書評】都甲幸治・他「世界の8大文学賞~受賞作から読み解く現代小説の今」(立東舎)-世界はこんなにも文学賞で溢れている

書店に行って、「さて、何か面白そうな本はないだろうか」と探すときに参考とする情報で、「○○賞受賞作!」とか「△△賞最終候補入り!」という帯の惹句で作品を選ぶことがある。日本でいえば芥川賞や直木賞が興味を引くし、海外文学ならばノーベル賞やブッカ…

戌井昭人「のろい男ー俳優・亀岡拓次」(文藝春秋)-安田顕主演で映画化!亀岡拓次をどう演じるのか楽しみだなぁ~

《名脇役》と呼ばれる役者がいる。 映画やテレビドラマで渋く脇を固める貴重なバイプレーヤー。その存在は主役の芝居を引き立てる。それでいて、その役者自身が目立つことはない。だけど、妙に存在感があって、つい気になってしまう存在なのである。 のろい…

滝口悠生「死んでいない者(文學界2015年12月号掲載)」(文藝春秋)-亡くなった老人の通夜の席に集まった親戚一同それぞれの人生模様

お通夜や葬儀の席というのは、どうにも居心地が悪い。 両親世代が70代、80代という年齢に差し掛かってくると、親戚縁者の不幸には、それなりに遭遇するするもので、そのたびに親戚一同が集まることになる。 お通夜の夜に、通夜振る舞いの席に集まってくれた…

本谷有希子「異類婚姻譚(群像2015年11月号掲載)」(講談社)−とある夫婦の身に起こる不可思議な変化。怖いけどどこか笑えるホラー小説

“似た者夫婦”という言葉がありまして、長年連れ添ったご夫婦というのは、食の好みだとか、物事の考え方だとかがなんとなく似てくるものなんだそうです。なるほど、言われてみれば私の周囲にも、よく似たご夫婦がいらっしゃいますな。ま、ひとりもんの私には…

子供から大人へ、成長の階段をあがるということ-川上未映子「あこがれ」

川上未映子「あこがれ」は、著者にとって4年振りとなる小説である。 あこがれ 作者: 川上未映子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/10/21 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (7件) を見る 物語は、麦彦という少年とヘガティーとあだ名された少女が…

第153回芥川賞を予想してみよう!

いよいよ今週の木曜7月16日に、第153回芥川賞、直木賞の選考会が行われますね。巷の話題は、やはりピースの又吉直樹が「火花」で芥川賞を受賞できるのか? ってことなんでしょうね。 第153回 芥川賞・直木賞発表&受賞者記者会見 生放送live.nicovideo.jp さ…

デビュー作らしい生硬さがある一方で、笑いの世界の描写は秀逸だと思った-又吉直樹「火花」

2015年上半期の文学界で、おそらく一番話題を集めているのが、漫才コンビ・ピースの又吉直樹氏が書いた初の小説「火花」であることは間違いない。同作が掲載された文芸誌「文学界2月号」は、1933年の創刊以来初めての増刷となるほどの売上を記録し、5月に発…