ガタガタ書評ブログ

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

ノンフィクション

ちばかおり「ハイジが生まれた日~テレビアニメの金字塔を築いた人々」(岩波書店)-日本のアニメが世界のトップを走る原点がここにある。しかし、その代償も大きいと感じた。

ハイジが生まれた日――テレビアニメの金字塔を築いた人々 posted with ヨメレバ ちば かおり 岩波書店 2017-01-27 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 以前、テレビで海外の方々に「日本が好きか、嫌いか」をインタビュー…

宮田昇「昭和の翻訳出版事件簿」(創元社)-戦前、戦中、そして戦後。長く日本の翻訳出版に携わってきた著者が記す様々な事件に興味が尽きない

昭和の翻訳出版事件簿 posted with ヨメレバ 宮田 昇 創元社 2017-08-03 Amazonで購入 Kindleで購入 楽天ブックスで購入 楽天koboで購入 hontoで購入 e-honで購入 最近、翻訳小説ばかり読んでいる気がする。本を読むこと全般が好きで、特にジャンルのこだわ…

美谷島邦子「御巣鷹山と生きる~日航機墜落事故遺族の25年」(新潮社)-日航機墜落事故から32年。あの事故を語り継ぐことが空の安全に繋がることを信じて

御巣鷹山と生きる―日航機墜落事故遺族の25年 作者: 美谷島邦子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2010/06 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 42回 この商品を含むブログ (8件) を見る 1985年8月12日乗員乗客計524名を乗せた日航ジャンボ機123便羽田発伊…

デイヴィッド・フィンケル/古屋美登里訳「帰還兵はなぜ自殺するのか」(亜紀書房)-戦争によって傷ついた身体は治せるかもしれないが、壊れた心を治すのは簡単なことではない

帰還兵はなぜ自殺するのか (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ) 作者: デイヴィッド・フィンケル,古屋美登里 出版社/メーカー: 亜紀書房 発売日: 2015/02/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (24件) を見る 帰還兵はなぜ自殺するのか 亜紀書房…

アーサー・ビナード「知らなかった、ぼくらの戦争」(小学館)-この国がこの先いつまでも《戦後》である続けるために、私たちは何をすべきだろうか

知らなかった、ぼくらの戦争 作者: アーサービナード,Arthur Binard 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2017/03/28 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 今年2017年は、戦後72年にあたる。1945年に太平洋戦争が終戦して以降、日本は戦争を起…

【書評】ジョン・バージャー著・ジャン・モア写真/村松潔訳「果報者ササル~ある田舎医者の物語」(みすず書房)-1967年に刊行され、『本書を読んで心を動かされない者は、医者になるべきではない』とまで言われる1冊。ひとりの田舎医師の姿を通して医療とは医師とはを問うドキュメンタリー

果報者ササル――ある田舎医者の物語 作者: ジョン・バージャー,ジャン・モア(写真),村松潔 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2016/11/11 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る まず目に飛び込んでくるのは、男性が真剣な面持ちで右眼につ…

【書評】梯久美子「狂うひと−『死の棘』の妻・島尾ミホ」(新潮社)−狂う妻と記録する夫。そのいびつな関係から立ちのぼる狂気と愛の形

狂うひと ──「死の棘」の妻・島尾ミホ 作者: 梯久美子 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/10/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (15件) を見る 島尾敏雄「死の棘」は、夫の日記を読んで不貞の事実を知った妻がどんどんと狂気の底へと落ちていき…

【書評】栗原康「村に火をつけ、白痴になれ-伊藤野枝伝」(岩波書店)-あまりに激しい伊藤野枝の28年にわたる短い戦いの人生

冒頭に、地元の郷土史家である大内士郎氏から聞いたというこんなエピソードが紹介されている。 およそ十数年前に、伊藤野枝の生まれ故郷である福岡県糸島郡今宿村(現在の福岡市西区)でテレビの取材があった。もちろん、伊藤野枝に関する取材だ。野枝と同世…

【書評】石原慎太郎「天才」(幻冬舎)-金権政治の象徴か、不世出の政治家か。田中角栄と戦い続けた著者が描く天才政治家の実像

片手に扇子を持って顔をパタパタと仰ぎながら、ややふてぶてしく憎たらしい傲岸な雰囲気を醸しつつダミ声で一言「ま、このぉ~」 天才 (幻冬舎単行本) 作者: 石原慎太郎 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2016/01/21 メディア: Kindle版 この商品を含むブロ…

【書評】池上彰「世界を救う7人の日本人 国際貢献の教科書」(日経BP社)-世界で活躍し、その国の人たちと未来のために貢献する日本人は私たちの誇りです

「いい質問ですね」のフレーズが2010年の流行語にも選ばれたジャーナリストの池上彰氏。その池上氏が世界で活躍する国際協力に従事する日本人に取材したのが本書である。テレビとはまた違うジャーナリスト池上彰の一面を垣間見せる1冊である。 世界を救う7人…

【書評】アレックス・ジョンソン「世界の不思議な図書館」(創元社)-本があって、人が集まれる場所になっている。それだけで図書館なのだ。

図書館をよく利用する。読みたい本はたくさんあるけれど、すべてを購入するわけでにはいかない(経済的にも、物理的にも)、そんなときは図書館がありがたい。 世界の不思議な図書館 作者: アレックス・ジョンソン,北川玲 出版社/メーカー: 創元社 発売日: 2…

【書評】林典子「キルギスの誘拐結婚」(日経ナショナルジオグラフィック社)-花嫁を強引に誘拐し結婚してしまうというキルギスの驚くべき慣習

結婚というのは、男女が互いに出会い、好きになり、愛を育み、結ばれることであるはずだ。しかし、世界にはそういう常識では考えられないような風習、慣習というものがあって、私たちから見るとあまりに非常識と思えるようなことが平然と行われていたりする…

【書評】竹村真奈/小西七重「食品サンプル百貨店」(廣済堂)-とことんリアル!日本が世界に誇る食品サンプルの世界はここまでスゴイ!

家族でデパートにお買い物に来た日曜日。お昼の時間帯となって向かうは最上階のレストランフロア。和洋中なんでも揃うレストランの入口には、様々な料理のサンプルがショーケースに並んでいる。 食品サンプル百貨店 作者: 竹村真奈,小西七重 出版社/メーカー…

【書評】ウィリアム・カムクワンバ/ブライアン・ミーラー「風をつかまえた少年 14歳だったぼくはたったひとりで風力発電をつくった」(文藝春秋)-アフリカでもっとも貧しいといわれる国に住む少年が起こした奇跡

アフリカでももっとも貧しい国のひとつに数えられる国マラウイ。そんな貧国で起きた奇跡をその当人が記したのが本書である。 風をつかまえた少年 作者: ウィリアム・カムクワンバ,ブライアン・ミーラー,池上 彰(解説),田口 俊樹 出版社/メーカー: 文藝春秋…

【書評】アンヘル・エステバン/ステファニー・パニチェリ「絆と権力 ガルシア=マルケスとカストロ」(新潮社)-コロンビア生まれのノーベル賞作家とキューバ革命の指導者の友情

2015年7月。アメリカとキューバにそれぞれの大使館が開設されたことで、1961年以来続いてきた両国の国交断絶は解消された。これは、54年ぶりの出来事であり、歴史の1ページを開いた。今年(2016年3月)には、オバマ米大統領がキューバを訪問している。 絆と権…

【書評】上野敏彦「闘う純米酒 神亀ひこ孫物語」(平凡社)-本物の純米酒を作りたい!蔵人の情熱が生み出した《神亀》という名酒の物語

日本酒、好きですか? 新版 闘う純米酒 (平凡社ライブラリー) 作者: 上野敏彦 出版社/メーカー: 平凡社 発売日: 2012/09/12 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (1件) を見る 私は、つい最近まであまり日本酒を飲んでいなかった。日本酒…

【書評】サルー・ブライアリー「25年目の『ただいま』 5歳で迷子になった僕と家族の物語」(静山社)ーこれは、紛れもない真実の物語である。にわかには信じがたいかもしれないけれど

ここに書かれているのは、作り話ではない、真実の物語だ。 25年目の「ただいま」 作者: サルー・ブライアリー,舩山むつみ 出版社/メーカー: 静山社 発売日: 2015/09/18 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 本書「25年目の『ただい…