タカラ~ムの本棚

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

2015-12-13から1日間の記事一覧

《人形遣い》と呼ばれる猟奇殺人犯を追い詰める孤高の事件分析官-ライナー・レフラー「人形遣い~事件分析官アーベル&クリスト」

小説の中でしか起こらない(起こってほしくない)犯罪がある。例えば、猟奇的な殺人事件などは、現実に起きてほしくないタイプの犯罪の代表で、ミステリー小説の中であれば許される(いや、犯罪としては許されないよ、当たり前だけど)題材であろう。 人形遣…

時代というものに翻弄される人間がその心の奥底に飼っている優しい鬼-レアード・ハント「優しい鬼」

小説とは、読者の心に解釈を委ね、ひとりひとりの読者によって昇華される作品なのだと思っている。だからこそ、作品に描かれる場面に惹かれ、そこから読み取れる登場人物たちの心理や風景に思いを馳せて、小説を楽しむのである。 優しい鬼 作者: レアード・…