タカラ~ムの本棚

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

2015-02-23から1日間の記事一覧

底辺に生きる男と女。彼らが光を放つのはその場所だけなのだ−佐藤泰志「そこのみにて光輝く」

佐藤泰志「そこのみにて光輝く」は、彼が遺した唯一の長編小説である。刊行されたのは、佐藤泰志が自ら命を断つ前年の1989年に発表され、第2回三島由紀夫賞の候補となった(この時の受賞は、大岡玲「黄昏のストーム・シーティング」)。 「そこのみにて光輝…