ガタガタ書評ブログ

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

岩楯幸雄「幸福書房の四十年 ピカピカの本屋でなくちゃ!」(左右社)-多くの人に愛された街の本屋。その最後の日々。そして未来。

幸福書房の四十年 ピカピカの本屋でなくちゃ! posted with ヨメレバ 岩楯幸雄 左右社 2018-03-05 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 2018年2月、東京・代々木上原駅前にあった一軒の書店が40年の歴史に幕を下ろした。店の名前は『幸福書房…

東江一紀著、越前敏弥編「ねみみにみみず」(作品社)-縦横無尽に放つオヤジギャグの波状攻撃に抱腹絶倒、ところどころにのぞかせる翻訳者としての矜持に胸アツ、名翻訳家の訳業にあらためて感謝。

ねみみにみみず posted with ヨメレバ 東江 一紀 作品社 2018-04-21 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 翻訳家の東江一紀さんが亡くなられたのが2014年。翌2015年に開催されたイベント『言葉の魔術師 翻訳家・東江一紀の世界』に参加してか…

額賀澪「拝啓、本が売れません」(KKベストセラーズ)-どうすれば、自分の本が売れるのだろう? 作家はその答えを求めて、いろいろな立場の人たちに会いに行く

拝啓、本が売れません posted with ヨメレバ 額賀 澪 ベストセラーズ 2018-03-20 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 読み始めるまで、本書は小説だと思っていた。というか、読み始めてからも、少しの間は小説のつもりで読んでいた。 額賀澪…

キム・ヨンハ/吉川凪訳「殺人者の記憶法」(クオン)−失われゆく記憶。連続する殺人事件。過去の自分と現在(いま)の自分。その語りは騙りなのか?

殺人者の記憶法 (新しい韓国の文学) posted with ヨメレバ キム ヨンハ クオン 2017-10-30 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 獣医師である“俺(キム・ビョンス)”の裏の顔は、残忍な連続殺人犯だった。一人娘のウニと表向きは平穏に暮らし…

本が好き!✕やまねこ翻訳クラブ合同企画「やまねこオフ会」でオススメされたやまねこ本の紹介(2)

去る2018年4月30日に、書評コミュニティサイト本が好き!とやまねこ翻訳クラブの合同企画として「やまねこオフ会」が開催されました。オフ会参加者は全部で30名。紹介されたオススメやまねこ本は全26作品となっています。 前半ではそのうち13作品を紹介しま…

本が好き!✕やまねこ翻訳クラブ合同企画「やまねこオフ会」でオススメされたやまねこ本の紹介(1)

去る2018年4月30日に、書評コミュニティサイト本が好き!とやまねこ翻訳クラブの合同企画として「やまねこオフ会」が開催されました。オフ会の模様は、ハッシュタグ『#やまねこオフ』でリアルタイムツイートされており、Togetterにまとめられています。 toge…

マイケル・ボーンスタイン、デビー・ボーンスタイン・ホリンスタート/森内薫訳「4歳の僕はこうしてアウシュヴィッツから生還した」(NHK出版)-絶対に忘れてはいけない。絶対に繰り返してはいけない。

4歳の僕はこうしてアウシュヴィッツから生還した posted with ヨメレバ マイケル・ボーンスタイン,デビー・ボーンスタイン・ホリンスタート NHK出版 2018-04-25 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 大勢の子どもたちが写った一枚の写真があ…

第四回日本翻訳大賞授賞式に行ってきました!(イベントレポート)

今回で第四回となる日本翻訳大賞の授賞式が、2018年4月28日に御茶ノ水にあるデジタルハリウッド大学で開催されました。第一回から毎回楽しみにしている授賞式に今年も当然参加してきましたよ! 第四回の授賞式は、第三回に続いてデジタルハリウッド大学駿河…

ジュリア・サーコーン=ローチ/横山和江訳「サンドイッチをたべたの、だあれ?」(エディション・エフ)−公園のベンチから消えたサンドイッチ。犯人はいったい誰なのか。目撃者の証言は完ぺきに思えたのだが...

サンドイッチをたべたの、だあれ? posted with ヨメレバ ジュリア サーコーン=ローチ エディションエフ 2017-10-01 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 事件はいつだって突然に起きる。 その日は朝から平和だった。もっとも、この街じゃ事件…

ティリー・ウォルデン/有澤真庭訳「スピン」(河出書房新社)-フィギュアスケートにかけた青春。仲間、ライバル、いじめ、そして恋。フィギュアスケーターだった著者の自伝的グラフィックノベル。

スピン posted with ヨメレバ ティリー・ウォルデン 河出書房新社 2018-02-24 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 今年(2018年)、平昌で冬季オリンピック・パラリンピックが開催された。日本人選手の活躍はもちろん、世界中からトップアス…

アンジー・トーマス/服部理佳訳「ザ・ヘイト・ユー・ギヴ~あなたがくれた憎しみ」(岩崎書店)-なぜカリルは撃ち殺されなきゃいけなかったのか。事実が歪められていく中で、スターは勇気をもって真実をみつめることを決意する。

ザ・ヘイト・ユー・ギヴ あなたがくれた憎しみ (海外文学コレクション) posted with ヨメレバ アンジー・トーマス 岩崎書店 2018-03-24 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す ビッグDの春休みのパーティで、スターは幼馴染のカリルと久しぶり…

池田浩士「【増補新版】抵抗者たち-反ナチス運動の記録」(共和国)-ナチスドイツの恐怖による独裁政治に抗った抵抗者たちの記録

[増補新版]抵抗者たち: 反ナチス運動の記録 posted with ヨメレバ 池田 浩士 共和国 2018-03-28 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す いつの時代にあっても、権力者は自分が手にした強大な力を自分の自由に使えるものと勘違いするようだ。ま…

たかおまゆみ「わたしは目で話します~文字盤で伝える難病ALSのこと、そして言葉の力」(偕成社)-難病ALSを発症した著者が文字盤を使って目の動きだけで言葉を伝え書かれた本。言葉の力、コミュニケーションの大切さに気づかされた。

わたしは目で話します posted with ヨメレバ たかお まゆみ 偕成社 2013-02-02 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す ALSという病気がある。筋萎縮性側索硬化症(英語表記:Amyotrophic lateral sclerosisの頭文字で略称ALS)という病気がどの…

R・J・パラシオ/中井はるの訳「もうひとつのワンダー」(ほるぷ出版)-顔に障がいのある少年と出会った彼らがとった態度。なぜ、あんなことをしたのか。3人の少年少女について描くスピンオフストーリー

もうひとつのワンダー posted with ヨメレバ R・J・パラシオ ほるぷ出版 2017-07-20 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 生まれつき顔に障がいのある少年オギーが学校に通うことでおきるいろいろな経験を通じて、オギー自身や彼の周囲の人々…

R・J・パラシオ/中井はるの訳「ワンダー~Wonder」(ほるぷ出版)-他人とは違う自分、自分とは違う他人。オーガストと彼を取り巻く人々の交流は、「違う」ことを受け入れ、認め合うこと。

ワンダー Wonder posted with ヨメレバ R・J・パラシオ ほるぷ出版 2015-07-18 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す R・J・パラシオ「ワンダー」は、10歳の少年オーガスト(オギー)・プルマンがビーチャー学園中等部に通い始めるところ…

花田菜々子「出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと」(河出書房新社)-出会い系サイトを通じて出会った人たちはそれぞれ個性的な人ばかり。もし、私が著者と出会っていたらどんな本をすすめてもらえただろうか?

出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと posted with ヨメレバ 花田 菜々子 河出書房新社 2018-04-13 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 著者は、下北沢他のヴレッジヴァンガード、二子玉川の…

ティム・ヘイワード/岩田佳代子訳「世界で一番美しい包丁の図鑑」(エクスナレッジ)-切って良し、刺して良し、刻んで良し。見よ、この美しき包丁の世界!

世界で一番美しい包丁の図鑑 posted with ヨメレバ ティム・ヘイワード エクスナレッジ 2017-06-21 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す キッチンの照明を反射して妖しく煌めく刀身。その切っ先はあらゆるものを突き刺し、深く深く潜り込もう…

キャシー・アッペルト&アリスン・マギー/吉井知代子訳「ホイッパーウィル川の伝説」(あすなろ書房)-突然、大好きなシルヴィを失ってしまったジュールズは、「あのときどうして・・・」と自分を責める。そんな彼女の前に現れたのは一匹の子ギツネだった。

ホイッパーウィル川の伝説 posted with ヨメレバ キャシー・アッペルト&アリスン・マギー あすなろ書房 2016-10-24 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 「ホイッパーウィル川の伝説」を読もうと思ったのは、『本が好き!』で開催中の『2018…

ジョゼ・ジョルジュ・レトリア文、アンドレ・レトリア絵/宇野和美訳「もしぼくが本だったら」(アノニマ・スタジオ/KTC出版)-わたしが本だったらなにを願うだろう。わたしの本たちはなにを願っているだろう。

もしぼくが本だったら posted with ヨメレバ ジョゼ・ジョルジェ・レトリア アノニマ・スタジオ 2018-03-01 Amazonで購入 Kindleで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 小田急線の豪徳寺駅を下りて数分、住宅街の中に『ヌイブック…

安達祐介「本のエンドロール」(講談社)-普段はあまり気にしたことはなかったけれど、私たちが本を読めるのは、その本を印刷・製本してくれる人たちの存在があってのことだと気づかされた。

本のエンドロール posted with ヨメレバ 安藤 祐介 講談社 2018-03-08 Amazonで購入 Kindleで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す この本を知ったのは、2月に『神楽坂モノガタリ』という書店で行われたイベントで、三省堂書店の…

横田創「落としもの」(書肆汽水域)-不思議で不気味で癖になる。そんな味わいの短篇集

落としもの posted with ヨメレバ 横田創 書肆汽水域 2018-01-22 Amazonで購入 Kindleで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 書店の店頭で見て、なんだか気になる本というのがある。横田創「落としもの」は、まさにそういう本だっ…

新井見枝香「探しているものはそう遠くはないのかもしれない」(秀和システム)-某大型書店で働くアラフォー独身〈カリスマ書店員〉のちょっと(というかかなり)イタい(けどなんだか楽しそうな)日常

探してるものはそう遠くはないのかもしれない posted with ヨメレバ 新井見枝香 秀和システム 2017-12-16 Amazonで購入 Kindleで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 著者は、神田神保町、有楽町、池袋、その他全国に展開する某大…

パトリシア・フィニー作、ピーター・ベイリー絵/相良倫子訳「ダメ犬ジャックは今日もごきげん」(徳間書店)-『あんぽんたん』は褒め言葉!ジャックの毎日は今日もごきげん快調!!

ダメ犬ジャックは今日もごきげん posted with ヨメレバ パトリシア・フィニー 徳間書店 2012-02-17 Amazonで購入 Kindleで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す みんな、久しぶり!タカラ~ム家のアイドル・ラムよ。しばらく会わな…

ローベルト・ゼーラーター/酒寄進一訳「キオスク」(東宣出版)-#はじめての海外文学 ナチの影がひたひたと迫るウィーンの街で、少年フランツはフロイトと出会う。

キオスク (はじめて出逢う世界のおはなし オーストリア編) posted with ヨメレバ ローベルト ゼーターラー 東宣出版 2017-06-01 Amazonで購入 Kindleで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す なんと優しくて、なんと温かくて、そし…

本の雑誌編集部編「絶景本棚」(本の雑誌社)-まさに絶景!人の本棚ってホント興味深いよね~

絶景本棚 posted with ヨメレバ 本の雑誌編集部 本の雑誌社 2018-02-22 Amazonで購入 Kindleで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 家に本が溢れている。 私の家には2部屋に天井までの本棚が6本ある。収容能力的には相当にキャ…

マーガレット・アトウッド/中島恵子、池村彰子訳「テント」(英光社)-著者の思索について読者に問いかけるような語り口の35篇の短篇集

『テント』マーガレット・アトウッド著 中島恵子・池村彰子訳 2017年11月25日発行 (マーガレット・アトウッドの短編集) posted with ヨメレバ マーガレット・アトウッド 英光社 2017-12-01 Amazonで購入 Kindleで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-hon…

ニール・ホール/大森一輝訳「ただの黒人であることの重み~ニール・ホール詩集」(彩流社)-「ただの黒人」というレッテルで突きつけられる差別。それはアメリカだけの問題なのか?

ただの黒人であることの重み: ニール・ホール詩集 posted with ヨメレバ ニール ホール 彩流社 2017-09-19 Amazonで購入 Kindleで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 重いのは黒人とは何かを白人が決めること「ただの黒人」とは…

西島大介「アオザイ通信完全版#2~歴史と戦争」(双子のライオン堂)-ベトナムを描くエッセイマンガの第2巻。テーマは『歴史と戦争』です。重いテーマですが、ベトナムという国を理解する入門書になると思います。

liondo.thebase.in 双子のライオン堂から全3巻で刊行される西島大介のコミックエッセイ「アオザイ通信完全版」の第2巻。今回は、ベトナムの歴史と戦争をテーマにした作品が収録されている。あと、前巻からの続きとなるロングインタビューの後編。 「アオザイ…

加藤シゲアキ「チュベローズで待ってる~Age32」(扶桑社)-祝・第8回Twitter文学賞国内編第1位!確かに組織票かもしれないけど、作品として第1位で納得できます。

チュベローズで待ってる AGE32 posted with ヨメレバ 加藤 シゲアキ 扶桑社 2017-12-12 Amazonで購入 Kindleで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 第一部にあたる「Age22」のラストで、愛人である斉藤美津子のバックアップを受け…

加藤シゲアキ「チュベローズで待ってる~Age22」(扶桑社)-『どうせアイドルが書いた小説』というハードルを飛び越えてきた。加藤シゲアキという作家から目が離せなくなりそうです。

チュベローズで待ってる AGE22 posted with ヨメレバ 加藤 シゲアキ 扶桑社 2017-12-12 Amazonで購入 Kindleで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 他の国内作品レビューでも書いているが、ここ数年は翻訳小説をメインに読書をし…