ガタガタ書評ブログ

読んだ本の感想などをボチボチと綴るブログ

ミック・ジャクソン/田内志文訳「こうしてイギリスから熊がいなくなりました」(東京創元社)-差別や偏見、過酷な労働。虐げられ続けた熊たちは、やがてイギリスから姿を消した。

こうしてイギリスから熊がいなくなりました posted with ヨメレバ ミック・ジャクソン 東京創元社 2018-08-10 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す とてもユーモラスなのに、漂うのは悲しくて切ない。読んでいてときに苦…

ペティナ・ガッパ/小川高義訳「イースタリーのエレジー」(新潮社)- #新潮クレスト・ブックス #創刊20周年 ジンバブエを舞台にして描かれる様々な人間模様

イースタリーのエレジー (新潮クレスト・ブックス) posted with ヨメレバ ペティナ ガッパ 新潮社 2013-06-28 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す ジンバブエは、アフリカ南部に位置する国だ。南アフリカ共和国の北側に…

谷口ジロー「犬を飼う そして…猫を飼う」(小学館)-老犬と過ごした最後の日々。彼を見送った夫婦は、やがて猫を飼い始める

犬を飼う そして…猫を飼う (コミックス単行本) posted with ヨメレバ 谷口 ジロー 小学館 2018-06-29 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す まさか17年も長生きしてくれるとは思っていなかった。 我が家の愛犬の話だ。2001…

イアン・マキューアン/村松潔訳「初夜」(新潮社)- #新潮クレスト・ブックス #創刊20周年 まだ誰もが性に対して臆病だった時代のイギリス。結婚初夜を迎えた若いふたりは幸せな時間を過ごすはずだった。でも、それはあまりに高い壁だった。

初夜 (新潮クレスト・ブックス) posted with ヨメレバ イアン・マキューアン 新潮社 2009-11-27 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 先日、映画「追想」をみてきた。原題は“On Chesil Beach”。イアン・マキューアンの同…

温又柔「空港時光」(河出書房新社)-台湾と日本、台湾と世界。過去、現在、そして未来。そのすべてがこの本にはしっかりと記されているように感じた。

空港時光 posted with ヨメレバ 温 又柔 河出書房新社 2018-06-25 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 本を読むときは必ずカバーを外している。だから、本書を読んでいるときもカバーは外した。カバーを外すと深緑色で、…

エトガル・ケレット/母袋夏生訳「突然ノックの音が」(新潮社)-様々な角度から多彩な変化球でしかけてくるイスラエル発の超クセ球短編集

突然ノックの音が (新潮クレスト・ブックス) posted with ヨメレバ エトガル ケレット 新潮社 2015-02-27 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 一昨年(2016年)に読んだ「あの素晴らしき七年」は、戦争が日常の中にある…

村山早紀「星をつなぐ手-桜風堂ものがたり-」(PHP研究所)-桜の町に佇む一軒の本屋・桜風堂書店。月原一整の新しい門出に心からのエールを贈りたい

星をつなぐ手 桜風堂ものがたり posted with ヨメレバ 村山 早紀 PHP研究所 2018-08-02 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す ある事件で銀河堂書店を辞めることになった月原一整が、大小の桜の木々に囲まれてある『桜風堂…

スズキコージ「きゅうりさんあぶないよ」(福音館書店)-『きゅうりさん そっちへいったら あぶないよ ねずみがでるから』。みんなのサポートを受けて、きゅうりさんは冒険の旅を続ける...話だよね?

きゅうりさんあぶないよ (幼児絵本シリーズ) posted with ヨメレバ スズキ コージ 福音館書店 1998-11-10 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 夏野菜の美味しい季節になりましたね! ナス、トマト、ピーマン、みょうが、…

友田とん「『百年の孤独』を代わりに読む」-マジックリアリズム小説の代表的作品『百年の孤独』。傑作とわかっていてなかなか読み通せないこの作品を代わりに読んだ足掛け4年の記録

kawariniyomu.booth.pm ガブリエル・ガルシア=マルケスの「百年の孤独」は、南米マジックリアリズム小説を代表する作品であり、『本好きが選ぶオールタイム・ベスト』だとか『20世紀の世界文学』のようなベストテン、ベスト100的な企画になると、必ず上位(…

井上理津子/協力・安村正也「夢の猫本屋ができるまで」(ホーム社)-『猫が本屋を助け、本屋が猫を助ける』をコンセプトに、素敵な猫本と素敵な店員猫たちに出会える店ができるまで、そしてこれからの未来。

夢の猫本屋ができるまで Cat's Meow Books posted with ヨメレバ 井上 理津子,安村 正也 ホーム社 2018-07-26 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 『Cat's Meow Books(キャッツミャウブックス)』に初めて行ったのが何…

和氣正幸「日本の小さな本屋さん」(エクスナレッジ)-厳選された23軒の小さくて個性的な本屋さん。エクスナレッジならではの美しい写真に思わず見惚れる。

日本の小さな本屋さん posted with ヨメレバ 和氣 正幸 エクスナレッジ 2018-07-25 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す BOOKSHOP LOVERこと和氣正幸さんの2冊めの本は、赤坂にある双子のライオン堂で入手した。版元はエ…

ハン・ガン/古川綾子訳「そっと静かに」(クオン)-『菜食主義者』で国際マンブッカー賞をアジア人として初受賞した韓国人作家によるエッセイ集。文筆だけではない才能も持った方なのだという発見があった。

そっと 静かに (新しい韓国の文学) posted with ヨメレバ ハン ガン クオン 2018-06-25 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す ハン・ガンのエッセイ集「そっと静かに」を読みながら、その文章から感じられる気品というか、…

大倉崇裕「福家警部補の考察」(東京創元社)-鋭い観察力と卓越した洞察力。好物は缶入りのお汁粉。徹夜はあたりまえのワーカホリックなれど最高の名探偵が犯人を追いつめる

福家警部補の考察 (創元クライム・クラブ) posted with ヨメレバ 大倉 崇裕 東京創元社 2018-05-21 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 鋭い観察眼と洞察力で犯人の些細な瑕疵を見抜き事件の真相に迫る。それが福家警部…

「中くらいの友だちVol.1」(韓くに手帖舎・発行/皓星社・発売)-韓国の魅力と味力。韓国文学翻訳家や韓国在住のライターたちによる韓国を楽しみを伝える雑誌の創刊号

中くらいの友だち (韓くに手帖) 作者: 『中くらいの友だち』編集部 出版社/メーカー: 皓星社 発売日: 2017/04/01 メディア: 雑誌 この商品を含むブログを見る 「『中くらいの友だち』へ」と題された創刊の言葉に、本書を創刊した理由がこう書かれている。 1…

大前粟生「回転草」(書肆侃侃房)-読者の想像力vs.作家の創造力

回転草 posted with ヨメレバ 大前 粟生 書肆侃侃房 2018-06-18 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 文学ムック「たべるのがおそいvol.2」で、本書の表題作にもなっている「回転草」を読んだときの衝撃が忘れられない。…

キム・エラン他/矢島暁子訳「目の眩んだ者たちの国家」(新泉社)-2014年4月16日のセウォル号沈没事故があぶり出した韓国の深い闇

目の眩んだ者たちの国家 posted with ヨメレバ キム・エラン,パク・ミンギュ,ファン・ジョンウン,キム・ヨンス 新泉社 2018-05-10 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 2014年4月16日韓国。300人以上の修学旅行生(高校生…

ファン・ジョンウン/斎藤真理子訳「野蛮なアリスさん」(河出書房新社)-女装ホームレスとして街角に立つアリシア。その背後に横たわる韓国社会の暗部

野蛮なアリスさん posted with ヨメレバ ファン・ジョンウン 河出書房新社 2018-03-23 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 私の名前はアリシア。女装ホームレスとして、四つ角に立っている。 この一文からはじまる物語は…

石橋毅史「本屋な日々 青春篇」(トランスビュー)-本屋がこんなに頑張っているんだから、私たち読者も本屋をもっと応援しようじゃないか!

本屋な日々 青春篇 posted with ヨメレバ 石橋毅史 トランスビュー 2018-06-25 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 私が中学生、高校生の頃は、学校の通学路の途中に必ず本屋があった。こじんまりした規模で、雑誌、単行…

チョ・セヒ/斎藤真理子訳「こびとが打ち上げた小さなボール」(河出書房新社)-韓国で長く読まれ続けているベストセラー。貧しき労働者の悲痛な叫びが重く胸に刺さる。

こびとが打ち上げた小さなボール posted with ヨメレバ チョ・セヒ 河出書房新社 2016-12-23 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 1978年に刊行され、現在に至るまで長くベストセラー、ロングセラーとして読みつがれてき…

マヤ・ルンデ/池田真紀子訳「蜜蜂」−ウィリアム、ジョージ、タオ。異なる時代に生きる3人をつなぐ『蜜蜂』と『家族』

蜜蜂 posted with ヨメレバ マヤ・ルンデ NHK出版 2018-06-26 Amazonで購入 楽天ブックスで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 今年(2018年)は、関東地方で6月中に梅雨明けしたかと思うと、西日本や北海道では記録的な大雨になるなど異常気象が続…

パク・ミンギュ/吉原育子訳(亡き王女のためのパヴァーヌ」(クオン)-静かにせつなく奏でられる恋の物語。「カステラ」や「ピンポン」とは違うパク・ミンギュのラブストーリー。

亡き王女のためのパヴァーヌ (新しい韓国の文学12) posted with ヨメレバ パク・ミンギュ クオン 2015-03-09 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 雪に降られて、彼女は立っていた。 パク・ミンギュ「亡き王女のためのパヴァーヌ」は、この一…

澤西祐典「フラミンゴの村」(集英社)-振り向けばフラミンゴ。それは妻が変身した姿だった。

フラミンゴの村 posted with ヨメレバ 澤西 祐典 集英社 2012-02-03 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 「文字の消息」でその魅力を知り、「別府フロマラソン」でユニークな想像力に驚かされた澤西祐典のデビュー作が、本書「フラミンゴの…

澤西祐典「別府フロマラソン」(書肆侃侃房)-温の町『別府』を舞台にとんでもないフロマラソンが繰り広げられる。かつてない温泉ガイドファンタジー

別府フロマラソン posted with ヨメレバ 澤西祐典 書肆侃侃房 2017-07-28 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 「文字の消息」が個人的にツボにはまったので、澤西祐典という作家が他にどんな作品を出しているのかな、と思っていたら、なんと…

澤西祐典「文字の消息」(書肆侃侃房)-静かに降り積もる『文字』に埋め尽くされた街。ゆっくりと砂糖になっていく身体。朽ち果てた災いをもたらす船。想像力によって描かれる幻想世界は、どこか現実的でもある。

文字の消息 posted with ヨメレバ 澤西 祐典 書肆侃侃房 2018-06-18 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 『文字』の力がこれほどに静かに心を締め付けてくるとは思いもしなかった。 澤西祐典「文字の消息」は、表題作の他、「砂糖で満ちてゆ…

内沼晋太郎「これからの本屋読本」(NHK出版)-本が好きな人、本屋が好きな人、本屋になりたい人。本に関わるすべての人が読んでおきたい本。

これからの本屋読本 posted with ヨメレバ 内沼 晋太郎 NHK出版 2018-05-26 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 『ブックコーディネーター』として、本と本屋に関わる様々なことを手がけている内沼さんが、自らの知識と経験を踏まえ、これか…

ジェローム・K・ジェローム/小山太一訳「ボートの三人男もちろん犬も」(光文社古典新訳文庫)-三人の独身男たちが繰り広げるおかしなおかしなボートの旅。横にはもちろん犬もいるよ!

ボートの三人男 もちろん犬も (光文社古典新訳文庫) posted with ヨメレバ ジェローム・K. ジェローム 光文社 2018-04-12 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 毎日忙しい。朝から晩まで一生懸命がんばって、ランチも慌ただしく食べて、午後…

アンドレアス・フェーア/酒寄進一訳「弁護士アイゼンベルク」(東京創元社)-冒頭の場面から惹きつけられ、二転三転する展開にハラハラさせられる。そして、最後に待ち受ける真相とは?読み始めたら止められなくなる法廷ミステリ。

弁護士アイゼンベルク (創元推理文庫) posted with ヨメレバ アンドレアス・フェーア 東京創元社 2018-04-28 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す プロローグからいきなり惹きつけられる。 殺人事件の被害者の解剖所見を頭の中で反芻する弁護…

海老原嗣生「『AIで仕事がなくなる』論のウソ」(イースト・プレス)-AIの台頭で自分の仕事はなくなってしまう?の本質

「AIで仕事がなくなる」論のウソ この先15年の現実的な雇用シフト posted with ヨメレバ 海老原嗣生 イースト・プレス 2018-05-12 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す オックスフォード大学の研究者が2013年に発表した「雇用の未来(THE FUT…

南方熊楠+杉山和也+志村真幸+岸本昌也+伊藤慎吾「熊楠と猫」(共和国)-博覧強記の天才にして強烈な変態南方熊楠の強すぎる猫愛が面白い!

熊楠と猫 posted with ヨメレバ 南方 熊楠 共和国 2018-04-21 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 南方熊楠は、1867年5月18日に生まれたとのことで、昨年(2017年)が生誕150年だったわけです。南方熊楠の名前は、多くの方々、自然科学に興…

巳年キリン「働く、働かない、働けば」(三一書房)-あなたはなぜ働いているの? 自分はなぜ働いているの? なぜ働かなくちゃいけないの?

働く、働かない、働けば posted with ヨメレバ 巳年キリン 三一書房 2017-11-18 Amazonで購入 hontoで購入 e-honで購入 図書館で探す 『働く』ということは、『ごはんを食べる』とか『呼吸をする』と同じレベルで当たり前のことだと思ってきた。それが、いつ…