筍の美味しい季節になりましたね。この時期になると、ご近所さんだったり親戚だったりけっこういろいろなところから採れたての筍をいただくことがあります。食べられるようにするまでの下処理が大変ですが、筍ごはんに煮物に天ぷら、細切りにして牛肉とピーマンと炒めればチンジャオロースと様々な料理に変身するのが楽しいですよね。
さて、大野木寛「乳房をふくませる」の最初の短篇「おすそ分け」は、ご近所さんから季節の風物詩たる《おすそ分け》をいただくお話です。この《おすそ分け》は甘辛く煮て食べると美味しいらしく、丁寧に下ごしらえをして圧力鍋で煮込みます。トロトロになるまで煮込まれた《おすそ分け》は口に入れただけで骨から身がホロリと外れるほどに柔らかく、酒の肴にご飯のおかずにと家族で競うようにいただくのです。
ね、美味しそうでしょ?
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